2020年は新型コロナウイルス感染症の拡大により、生活や仕事に大きな変化が生じた年だった。経験したことがなく予想も難しい状況にストレスを感じる人も少なくないだろう。こうした状況の中、心の状態などの内面の健康への関心が高まっている。

心の状態を整える方法の一つが瞑想だ。近年、禅やマインドフルネスなどによって瞑想がブーム化し、カルチャーとして受け入れられる素地はできていた。それがここにきて需要も高まったことで、盛り上がりを見せている。

ただし、突然無心になろうとしてもできないように、瞑想を行うのはそれほど簡単ではない。瞑想を行うスタジオや講座などがある中、「茶を飲む」という具体的な行動などを通じて瞑想に取り組みやすくする企画が登場した。

 スマートティーポット「teplo ティーポット」(以下、teplo)を手掛けるLOAD&ROADは、teploを利用した茶や瞑想を組み合わせたプログラム「teplo premium experience in Medicha」を2020年12月29〜30日に提供する。メディテーション(瞑想)と煎茶文化、アートの融合体験を提供するスタジオ「Medicha」を運営するMedichaとの協力企画によるもので、瞑想により2020年を振り返り2021年に向けて心を整える企画だ。価格は8000円(税別)。

「teplo ティーポット」を利用した茶や瞑想を組み合わせたプログラム「teplo premium experience in Medicha」をMedichaで開催する(写真:Beyond Health、以下同)

 teploはスマートフォンと連動するいわゆるIoTティーポットで、LOAD&ROADが2020年8月に発売した。緑茶、紅茶、中国茶(ウーロン茶)などの茶の種類に合わせて抽出条件を最適化すると同時に、使用者にパーソナライズして自動抽出する機能を備える。

 日本出身のハードウエアエンジニアである河野辺和典氏(同社CEO)がボストンでMBA留学中にインド出身のソフトウエアエンジニアMayuresh Soni氏(同社 CTO)と出会ったことが開発のきっかけとなった。「茶」という共通文化の下、茶葉量、水量、抽出時間、抽出温度といったパラメータを数値制御することで“美味しいお茶”をいれられるのではないかとの発想から製品開発を開始した。

 プロへのインタビューを重ねる中で、相手の表情などの様子や好みからそれぞれの人に合わせて抽出条件を変えているということに感銘を受けたという。そこで、teploには脈拍センサーや指の温度、室内の温湿度、照度、騒音レベルを計測する6個のセンサーを搭載、状況や使用者の体調に合わせた抽出条件を自動で調整する機能を実現したとする。「機器で単に茶の抽出の最適条件を再現するというだけでなく、テクノロジーによって機器と人との双方向のコミュニケーションによる“ゆらぎ”を与えることで、最高のアナログ体験を実現する」(河野辺氏)。

「teplo ティーポット」は、原則スマートフォンを連動させて利用する。ポットのフタにあるインフューザーに茶葉を入れ、水を入れたポット本体にセットする。アプリからお茶の種類を選択、本体のセンサーに指を乗せ脈拍などを検知し、それらのセンシングデータをクラウド上で解析して抽出条件が調整される。水温が上がるとインフューザーがポット本体下側に降りて抽出が始まる。デモでは中国茶の「TANSO OOLONG」を利用した。筆者の脈拍をセンシングしたところ「95℃、150秒」となり、ジャンピングの再現のためにインフューザーを回転させながら抽出していた。茶葉の種類によりインフューザーの動きは異なり、例えば玉露などの場合は下側に降りたまま動かない

 なお、Medichaは都市部のワーカーを主なターゲットとするリラクゼーションスタジオで、三菱地所の新事業提案制度を通じて2019年6月に開業した。瞑想をメンタル面でのコンディショニングと捉え、瞑想前に照明の明暗や音響によるアートで五感を刺激し、瞑想後には煎茶により瞑想での気付きを自分に落とし込む時間を組み合わせることで、瞑想の効果を最大限に引き出すとする。