スポーツクラブ「メガロス」を展開する野村不動産ライフ&スポーツは、ソニーのウエアラブルサーモデバイス「REON POCKET 2」を活用したストレッチ法を開発した。同デバイスは本体に接触する体表面を直接冷やしたり温めたりすることができるもので、 “着るクーラー”とも呼ばれる。今回のストレッチ法では、同デバイスを使って緊張した筋肉を温めてやわらげることで、続けて行うストレッチの効果を高められるとする。また温冷交代刺激により血行を促進し、筋疲労の改善を期待できるという。今後は、メガロス各店舗で同デバイスを販売するほか、店舗でのレッスンイベントなどとして展開する予定だ。
スマートフォン(スマホ)やパソコンを多用する現代社会は、頭を下げたり下を向いたりしている時間が長く、頭痛や肩こりに悩む人が多い。肩こりがひどいと手が上がらなくなりやすく、手が挙げられると思っても実は腰を反らしていて腰痛が生じることもある。そこで、今回発表したストレッチでは肩こり対策を掲げ、両手を上に上げる動きにフォーカスした。
まずはREON POCKET 2の温め機能を使って首を温めつつ、デスクワークなどで縮こまって硬くなりがちな首周辺の筋肉をゆっくりと伸ばしてストレッチする。その後、フォームローラーを使って胸や脇、背中など、手を挙げる動きに関する部位に刺激を与えていく。これは、筋肉などを包む膜である筋膜の萎縮や癒着を改善しスムーズに筋肉が動かせる状態に戻す「筋膜リリース」という手法だ。さらにREON POCKET 2の温冷制御機能を活用し、3分間温め1分間冷却するという温冷交代刺激を首周辺に与えることで、首から頭にかけての血行を促進する。デスクワークなどでは動かさない首周辺の筋肉の血行を促すことで、肩こり由来の頭痛などにも効果が期待できるとする。
報道向けに公開された体験イベントでは、腕の角度を検出する画像認識ソフトなどを使って、同ストレッチ法により手の上がり具合がどの程度改善されるのか、計測するデモも行われた。ある男性について脇下の角度(腕と体側がなす角)を計測したところ、左が140度、右が118度と、ストレッチ前は手は斜め上にしか上がらない状態だった。ストレッチ後に再度計測すると、両方とも175度で、両手ともほぼ真上に上がるようになることが示された。