介護する側・される側の双方にメリットがある、おしゃれなジーンズが存在する。介護者側の腰の負担を軽減する「リフトアシストジーンズ」と、転倒時のショックを抑える「プラスパッドジーンズ」だ。岡山県倉敷市に店舗を置くエナジーフロントが開発した。超高齢社会を控え、近い将来は誰もが介護と無縁ではなくなる。それぞれのジーンズの開発ストーリーから、デザイン性を高めた製品群「AUN」ブランドが見せる、高齢者も外出や生活が楽しめる未来社会の可能性を見る。

 風情ある美観地区が有名な岡山県倉敷市。ここに、介護する側とされる側の両方に配慮したデザインのジーンズを販売している店がある。その名も「AUN SHOP(あうんショップ)」だ。ジーンズの縫製は、「ジーンズの聖地」と言われる地元・倉敷市児島で行っている。

 このジーンズを開発したのは、エナジーフロントの代表取締役社長である上田剛慈氏。博士号を持つ技術コンサルタントとして、コンサルティングサービスや産学のマッチング事業を、AUNブランドの開発者として介護用品をそれぞれ手がけている、異色のプロフェッショナルである。

エナジーフロント社長の上田剛慈氏。岡山県倉敷市の美観地区の一角にある「AUN SHOP」店内で。手に持つのが「リフトアシストジーンズ」(写真:筆者が撮影)

 早速、上田氏に見せてもらったのが「リフトアシストジーンズ」と「プラスパッドジーンズ」である。取材の当日、筆者は市販のジーンズを履いて訪問したが、ぱっと見た印象、自分のジーンズと変わらない。

 「介護が当たり前の世の中になる。そんな中、介護を意識させない、おしゃれなライフスタイルを支える製品を世に送り出したい」と語る上田氏に、ジーンズ開発の狙いと工夫を聞いた。