これがファイナリストによる白熱のピッチ

 ビジネスコンテスト部門のファイナリストは、グランプリを獲得したCI Inc.のほか、アトピヨ、エーテンラボ、リハートテック、ジョリーグッド。最終審査会で白熱のピッチの様子を登壇順に見ていこう。

■アトピヨ

 アトピヨが開発・提供するサービスは、アトピー専用の画像SNS「アトピヨ」。3つのアレルギー疾患を経験した同代表のRyotaro Ako氏が、最も問題意識を感じたアトピーに関して自らプログラミングを習得して開発したという。

アトピヨ 代表のRyotaro Ako氏

 アトピヨの特徴は大きく3つ。第1はユーザー間のコミュニケーションやサポートがあること。「投稿のコメント1500件を分析すると、患者同士のコミュニケーションを経ることによって、ポジティブな感情は2倍以上に増加していることが裏付けられた」(Ako氏)。第2は、画像による症状記録により、その変化が一目でわかること。

 第3は、利用者が登録するアトピー歴などのデータベースである。現在、約4000件のアトピー歴をはじめ、顔や手足など部位ごとにタグ付けされた画像が1万1000件登録されている。「国内でアトピーに特化した1万枚の画像データはほとんどない」(同氏)という。

■エーテンラボ

 「行動変容でみんなを幸せにする」というビジョンを掲げるエーテンラボ。同社は、三日坊主防止アプリと呼ぶ「みんチャレ」を開発・提供している。5人1組のコミュニティーの中でお互いが励まし合いながら行動変容のモチベーションを高めていく仕掛けだ。生活習慣病では、治療の継続あるいは生活習慣改善のための行動をいかに継続できるかが課題。その難しい課題を克服するのに効果を発揮するとするのが、みんチャレである。

エーテンラボ 代表取締役CEOの長坂剛氏

 今日行った生活習慣の証拠写真をチャットで送り合い、励まし合うことで本当に習慣化するのか――。同社 代表取締役CEOの長坂剛氏は、「みんチャレの習慣化成功率は69%。1人で取り組むより、8倍の成功率がある」と強調した。

 みんチャレの革新的なポイントは、医師に歓迎され推奨されていることだと言う。「みんチャレはアプリ内で具体的な行動変容をアドバイスすることなく、主治医の指示に従った生活習慣の改善ができるためだ」(長坂氏)とした。

■リハートテック

 高齢療養者の誤嚥を予防する器具「タン連くん」を開発したリハートテック。同社 取締役の笠原直樹氏は30年間にわたり歯科医院を経営、現在は特別養護老人ホームを運営している。歯科医として口腔ケアの施設訪問を行う中で、多くの高齢者が誤嚥性肺炎などで亡くなるのを見てきた経験から、嚥下に関係する筋肉強化が必要と実感したことから開発した。

リハートテック 取締役の笠原直樹氏

 開発の着想は哺乳瓶。タン連くんには、把手付きのボトルに哺乳瓶の乳首部分と同様のものを付け、舌から続く嚥下の筋肉を鍛えることができるという。「発案したものが世の中になく、特許を取得することができた」(笠原氏)。2019年11月末に医療機器の認定を受けた。

 現在、商社や歯科医院を営業先とする企業などと販売提携している。「今後、シニアの会員が増加しているスポーツジムやトレーニング施設などと協業していきたい」(笠原氏)とした。