2011年の設立以来、数々の社会貢献型クラウドファンディングを成功させてきたREADYFOR。ここ数年は国立大学を中心に約40校と提携し、積極的に研究・教育分野の支援を行なうなど活躍の場を広げている。

 2022年2月1日、READYFORは国立精神・神経医療研究センター(以下、NCNP)との業務提携を発表。国立研究開発法人との提携としては初となる本案件で、うつ病治療に関する研究費用のクラウドファンディングを同日からスタートした。

 NCNPは東京都小平市に研究センターを構える。関連施設としてNCNP病院、神経研究所、精神保健研究所などがあり、最先端の医療・研究で精神疾患、神経疾患、筋疾患、発達障害といった“脳とこころの病”の克服に取り組んでいる。

 今回のクラウドファンディングは、うつ病治療の1つである「反復経頭蓋磁気刺激療法」(repetitive Transcranial Magnetic Stimulation:以下、rTMS)がテーマ。寄附をもとにrTMS療法の治療装置購入に充て、うつ病の新たな治療法開発を目的とする。募集期間は2022年2月1日〜3月31日までの2カ月間、目標金額は1200万円。期間内に目標金額に達成した場合のみ寄附金を受け取れるAll or Nothing形式を採用する。

 プロジェクトはNCNP病院 精神診療部長兼臨床心理部長の鬼頭伸輔氏が担当する。鬼頭氏は、クラウドファンディングに際して開催したオンライン会見で日本のうつ病の現状を次のように語った。

 「厚生労働省の調査によれば、2017年の時点で全国に約100万人超のうつ病患者がいるとされる。患者数が多いだけに社会的損失が大きい点が特徴だ。就学・就労の妨げになるだけでなく、自殺者の約3分の1はうつ病、双極性障害と言われる。このことから精神神経領域では、より効果的な治療法の開発が求められている」(鬼頭氏)

NCNP病院 精神診療部長兼臨床心理部長の鬼頭伸輔氏(写真:オンライン会見のスクリーンショット)
NCNP病院 精神診療部長兼臨床心理部長の鬼頭伸輔氏(写真:オンライン会見のスクリーンショット)
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