●ファストドクター

ファストドクター 代表取締役/医師 菊池亮氏

 ファストドクターは、救急医療プラットフォーム「ファストドクター」でかかりつけ医の強化を目指している。ファストドクターとかかりつけ医の連携によって医師と救急病院の負担を軽減することで、「より良い地域医療体制を構築していく」(同社 代表取締役/医師 菊池亮氏)考えだ。

菊池亮氏

 ファストドクターは電話やLINE、公式アプリから往診依頼を受け付け、平日は夜間(18時~翌6時)、日祝は24時間で対応。まずはコールセンターのトリアージ判定で、依頼者に適切な受診行動を案内する。救急往診チームは、365日体制で関東(東京・神奈川・千葉・埼玉)と関西(大阪・兵庫・京都・奈良)の各エリアをカバー。860名の所属医師が「最短30分で現場に駆け付ける」(菊池氏)。さらに、往診後の紹介状によって、地域のかかりつけ医との分業・連携による24時間体制を築いていく。

 一方で、さまざまな診療外業務を効率化するために、受付から会計までを一気通貫で管理するシステムを開発。「AI問診」「音声カルテ」「決済システム」などのテクノロジーを活用し、「スケーラブルな成長に対応できる地盤」(菊池氏)を確立している。さらに、昨今のコロナ禍を踏まえ、2020年4月からはオンライン診療を、8月からは在宅でのPCR検査を開始。今後は全国への拡大を進め、「誰もが安心して必要な医療にアクセスできる社会を目指す」と菊池氏は語った。

●フロンティア・フィールド

フロンティア・フィールド 代表取締役社長 兼 CEO 佐藤康行氏

 日本病院会と協力し、病院にスマートフォン端末や回線、アプリケーションをまとめて提供するサービス「日病モバイル」を2020年1月にスタートしたフロンティア・フィールド。同社 代表取締役社長 兼 CEOの佐藤康行氏はその背景として、人材不足などを踏まえた「IT活用による院内業務の効率化・働き方改革」や、2021年1月のPHSサービス終了にともなう「病院のスマートフォン移行」を挙げた。

佐藤康行氏

 日病モバイルは、端末利用時にログインが必須となるのが特徴だ。これによって電話帳やアプリが各アカウントに応じたものに切り替わるため、日勤と夜勤の職員で同じ端末を共有すれば「コストメリットが生まれる」(佐藤氏)。また、従来のPHS端末と同様に内線・外線・ナースコールの受信が可能なほか、多彩なアプリによる業務の効率化にも対応する。

 さらに、4G環境の専用回線で通信するため、「院外から電子カルテシステムにアクセスし、電子カルテを閲覧・編集できる」(佐藤氏)。これを実現するのは日病モバイルだけであり、佐藤氏は「これによって在宅医療は大きく変わる」と力説する。また、在宅現場などから病院内の医師や看護師とセキュアにビデオ通話できる機能なども備えている。

 将来的には、日病モバイルを活用した「地域の医療情報ネットワークの構築」を見据える。佐藤氏は、日病モバイルを通じて「PHSからスマートフォンへの移行と、院内業務のDXにおける課題解決に取り組む」とした。