トヨタ車体は、ヘルスケアにおける課題をモビリティーで解決することを目指した車両「MEDICAL MOVER」(メディカルムーバー)を開発した。看護師や保健師が乗車して患者のもとへ出向き、バイタル測定や健康診断を実施。その後、病院にいる医師とつなぎ、車内の大型モニターを利用してバイタル測定の結果説明や診察を行うといった用途を想定する。

 トヨタハイエースをベースとした試作品には、特徴的な3つの技術を搭載した。(1)非接触バイタル測定、(2)遠隔聴診システム、(3)調光窓ガラス、である。

 (1)の非接触バイタル測定は、患者がカメラを見るだけで、各種バイタル(血圧・脈拍・血中酸素濃度・体温・呼吸数)の参考値が数秒後に表示される。光の波長を非常に細かく分光することで、物体の物質特性や状態を判定できる「ハイパースペクトルカメラ」(エバ・ジャパン製)を活用した。通常のRGBカメラよりも精度が高いという。

画面の横に設置したカメラを数秒間見るだけで、非接触で各種バイタルを測定できる(写真:Beyond Health、以下同)
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画面の横に設置したカメラを数秒間見るだけで、非接触で各種バイタルを測定できる(写真:Beyond Health、以下同)
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画面の横に設置したカメラを数秒間見るだけで、非接触で各種バイタルを測定できる(写真:Beyond Health、以下同)

測定したバイタル値
測定したバイタル値
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 (2)の遠隔聴診システムは、シェアメディカルが開発する「ネクステート・シナプス」。機械式聴診器の微弱な音をデジタル化する独自のデジタル聴診デバイスをベースに、インターネットを利用して遠隔でのリアルタイム聴診を可能にしたものである(関連記事:既存聴診器の音をデジタル化、耳の痛みからの解放を)。

シェアメディカルが開発するデジタル聴診デバイス
シェアメディカルが開発するデジタル聴診デバイス
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