機能の特徴は3つ

 ミルモぷらんは、2021年度介護報酬改定において「地域包括ケアシステムの推進」の中の「事務の効率化による逓減性の緩和」に関連する。逓減性においては、ICT(AI含む)活用または事務職員の配置によって、その件数を見直す(逓減性の適用を40件以上から45件以上とする)ことが明記されたため、「詳細な事例はまだ出ていないが、ミルモぷらんもこの対象に適用される」(福島氏)とウェルモは想定する。

 実際の利用においては、ミルモぷらんはクラウドサービスとなるため、利用者はWebブラウザーからログインする。最初のアセスメントデータの入力は、全国社会福祉協議会のガイドライン方式に沿って入力する。この中でAIが活用するのは利用者の「相談内容」や「身体情報」などとなり、これらをもとに「過去の学習データからパターンを分析し、さまざまな機能を提案する」(ウェルモ ケアマネジメント支援事業部 井上寛基氏)流れとなる。

ウェルモ ケアマネジメント支援事業部 井上寛基氏

 なお、AIの学習データには、過去のアセスメントとケアプランのセットを使用している。論理構造が適切でないケアプランや専門用語の誤りなどは、「集めた学習データから除外されている」(井上氏)そうだ。

 ミルモぷらんの特徴について、井上氏は「専門知識の補助」「ケアプランの文章の提案」「介護サービス資源情報の提案」という3つの機能と、これら3つの特徴を使いやすく提案する「高い操作性」を加えた4つを挙げる。

 第1の機能である「専門知識の補助」は、入力したアセスメントデータをもとに、AIが利用者に必要と考えられる医療知識を探して提示する。利用シーンは「第2表の原案作成時」を想定。医療知識は「消化器系疾患」「感染症」「がん」「呼吸器系疾患」「脳神経系疾患」など豊富に用意されており、利用者の状態や疾患に合わせてAIが絞り込んで提示する。さらに、表示される各病気の概要には「ケアマネジメントにおけるアドバイス」などの情報も掲載されている。ケアマネジャーが見ることを念頭にコンテンツを仕上げており、「ケアにおける視点の漏れがないように、情報内容を精査して提示している」(井上氏)。

「専門知識の補助」の使い方イメージ

 第2の「ケアプランの文章の提案」は、蓄積されたアセスメントとケアプランのデータから、利用者に必要と考えられる文章候補を提案する。例えば、第2表の入力項目をクリックするとAIによる文章パターンが複数表示され、そこから考えに合う項目を選べば自動的に文章が入力される。文章を1から作る必要がないため、「どう書けばいいのか」という文章作成の悩みを解決できる。

 さらに、利用者の個別性に合わせた自由な修正にも対応する。必ずしもAIから提案された文章をそのまま使う必要はなく、イメージとしては「文章の土台をAIが示し、そこからケアマネジャーがブラッシュアップしていく」と井上氏は説明した。

第2表作成における「ケアプランの文章の提案」の使い方イメージ

 第3の「介護サービス資源情報の提案」は、地域ケア資源情報見える化サイト「ミルモネット」と連携し、利用者のニーズに応じた介護保険内サービスの選択肢を提案する。2021年夏以降の追加を予定する機能となる。

 最後に井上氏は、利用条件を補足した。利用対象は全国の居宅介護支援事業所、利用条件はインターネットが利用できるパソコン1台以上を持つ事業所、契約条件は1アカウントごと(ケアマネジャー1名ごと)の料金課金となる。また、初月の利用料金は無料で2カ月目以降は契約条件によって異なるため、見積もりでの提示となる。

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