性や人種による違いも明らかに

 その結果、高血圧PRS(遺伝的に高血圧になるリスクが高いこと)が、現代人の寿命を大きく縮めていることが明らかになったという。特に、2型糖尿病や脳梗塞、脂質異常症の既往歴を持つ人はその影響が大きく、女性に比べて男性の方が強い相関関係を示すことも分かった。

 さらに、肥満PRS(遺伝的に肥満になるリスクが高いこと)も寿命を縮める強い要因であることが分かった。ただし、肥満PRSに関してはその影響力が人種によって異なる。今回比較した3カ国では、日本人よりも英国人やフィンランド人の方が寿命に与える影響が大きい。

 高血圧と肥満に次いで寿命を縮めている要因として明らかになったのは、高コレステロールや高身長、低血小板だという。病気の発症リスクに加えて、「PRSの新しい活用方法を示すことができた」と岡田氏は胸を張る。

 今回関連が示された高血圧や肥満、高コレステロールといったバイオマーカーは、寿命を決定する直接の原因となっている可能性が高いと研究チームは見る。そのため、こうしたバイオマーカーに関して「生活習慣の改善や治療などの介入を行うことで、寿命を延伸することが期待できる」と研究チームのメンバーである東京大学大学院 医学系研究科 アレルギー・リウマチ学 博士課程の坂上沙央里氏は話す。

東京大学大学院 医学系研究科 アレルギー・リウマチ学 博士課程の坂上沙央里氏