他のがんについても、「リキッドバイオプシーを術後治療戦略に活用」

 さらに、術後1カ月時点でctDNAが検出されなかった患者1240人を、従来の標準的治療である術後補助化学療法を行う群と、経過観察を行う群に分け、比較する試験も同時に登録を開始するという。これによって、ctDNAが検出されない患者への術後補助化学療法のメリットが示されなければ、再発リスクの低い患者には術後補助化学療法を省略できる可能性がある。

 現在、術後の患者には3カ月ごとにCT検査を実施し、再発していないかをモニタリングしている。CIRCLATE-Japanでは、このCT検査を行うタイミングで血液検査を実施する予定だ。

 そのため、ctDNAを対象にした血液検査とCT検査について、再発を捉える正確性や素早さなども比較できる可能性がある。もしも、ctDNAが検出された患者だけが再発することが確かめられれば、「術後CT検査も不要になるかもしれない」と谷口氏は見ている。検査にかかるコスト削減も期待できるかもしれない。

 今後は、大腸がんだけでなく他のがんについても、「リキッドバイオプシーを術後治療戦略に活用していきたい」と吉野氏は展望する。

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