「使い勝手の良い仕組みづくり」や「徹底したルールの整備」

 日本は国民皆保険制度や介護保険制度などが整っており、世界に類を見ないほど医療や介護に関する膨大なデータが集まっていると甘利氏は見る。高齢化などの課題先進国である日本が、その課題を解決するソリューションをいち早く実現して優位な立場に立つためには、「これらのデータをいかに活用していくかが重要になる」(同氏)。

 こうしたデータを取り扱うシステムやその相互利用のベース構築を手掛ける組織として、甘利氏は日本医療研究開発機構(AMED)を挙げる。AMEDでは、医療機器や医薬品などの基礎研究から製品化までを一気通貫につなげるような仕組みづくりを進めており、データベースの構築やその利活用などにも現在取り組んでいる。

 データの加工やデータベース化においては様々なルールが必要となる。例えば、データ活用における患者の同意を必要とするかしないか、すなわち「オプトイン/オプトアウト」は大きな議論の一つとなっている。甘利氏は、同意を求める「オプトイン」では時間がかかりすぎることから、「オプトアウトでなければ十分なスケールにはならない」との考えを述べた。

 最後に甘利氏は、データベースの基礎を構築するポイントとして、「使い勝手の良い仕組みづくり」や「徹底したルールの整備」などを指摘。「我々は21世紀のインフラを作っている」と力説し、「為政者目線ではなく、国民目線で生活が向上するようなインフラを作らなければならない」として講演を終えた。