横から名前を呼ぶより、正面から近づく

 正面から見る必要があるのは、高齢になると横方向を認識しにくくなるからだという。そのため、横から近づいたり話しかけたりするとびっくりさせてしまう。正面からゆっくり近づいて目を合わせれば、驚かせることない。

 レクリエーション介護士2級の資格を持つspan!の水本健一さんは、「これまで、介護施設に行った際は名前を呼んで横から話しかけてしまっていた。今後は正面から話しかけようと思う」と意気込んだ。

 ユマニチュードを実践するときは、笑顔も忘れてはいけない。介護の現場では大変なことがあると、つい笑顔が減ってしまう。特に被介護者とのコミュニケーションが難しくなるほど、なかなか笑いが生まれない。しかし、笑顔を生み出そうとして自ら笑顔になれば、それにつられて相手もつい笑ってしまうものだ。

 これを実践するために、イベントでは、2人で目を合わせたま、始めの5秒間は無表情で、5秒後にどちらか1人がとびっきりの笑顔で笑いかける「スマイルアイコンタクト」ゲームを行った。ゲームに参加したレギュラーの松本康太さんは、「つられて笑ってしまうのを実感できた」と笑顔で語った。

スマイルアイコンタクトを実践している様子
スマイルアイコンタクトを実践している様子
[画像のクリックで別ページへ]

 イベント終盤には、「話す」のポイントも紹介された。言語でコミュニケーションをとる際、話す内容によって、人は無意識に話し方を変えているという。良い内容を話すときは声のトーンがゆっくり穏やかで抑揚があるのに対し、良くない内容を話すときは声のトーンが大きく強くなり途切れ途切れになる──という具合だ。

 つまり、話し方を変えることで、相手に伝わる印象が変わる。そのため、ケアを行う際には、穏やかにゆっくり歌うように話すと心地よく聞こえるという。

相手を喜ばせるような言葉を話しかけることで、自然と朗らかになっている様子
相手を喜ばせるような言葉を話しかけることで、自然と朗らかになっている様子
[画像のクリックで別ページへ]

(タイトル部のImage:オンラインイベントの画面キャプチャー)