組織の横断的活動を日常化するためのツールである

 これ以外にも、看護師への恩恵は大きい。患者の容態変化、手術件数や処置量、入退院状況が即時に見える化されることで、数値に基づいて比較的空いている病棟から忙しい病棟に応援を派遣することが可能になった。「自分だけが忙しいというネガティブな気持ちが薄れ、支え合う姿勢がより強固になる。働くスタッフの気持ちにも前向きな変化をもたらしてくれる」と伊波氏は評価する。

草津総合病院 統括看護部長 伊波早苗氏(出所:事例紹介ビデオのスクリーンショット)
草津総合病院 統括看護部長 伊波早苗氏(出所:事例紹介ビデオのスクリーンショット)
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 上々の滑り出しを見せた草津総合病院の取り組みだが、先に述べたように将来的には地域を包括した情報連携を目標としている。誠光会 法人本部 副本部長の蔭山裕之氏は、「現在はスタッフの能力を含む病棟の状況、入退院に関する情報がメインだが、今年度には外来に関する情報、医療機器の稼働情報、病院の収支まで広げる予定。その先には患者の病名や状態にあわせた物流管理にも活用したい」と今後の展望を述べ、次のように締めくくった。

誠光会 法人本部 副本部長 蔭山裕之氏(出所:事例紹介ビデオのスクリーンショット)
誠光会 法人本部 副本部長 蔭山裕之氏(出所:事例紹介ビデオのスクリーンショット)
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 「情報を集約することで素早い意思決定が可能になる。コマンドセンターは医療現場の改善や医療の質向上のみならず、組織の横断的活動を日常化するためのツールだ。これにより縦割り組織は緩やかに解体され、全員が自立したティール組織に生まれ変われるのではないかと期待している。組織変革につながってこそ、真のDXと言えるだろう」(蔭山氏)

(タイトル部のImage:出所は事例紹介ビデオのスクリーンショット)