一般社団法人日本ケアテック協会は2021年6月30日、東京・芝浦で設立記念総会を開催した。同協会は介護分野でのテクノロジーの利活用の推進と「持続可能な介護」の実現を目指して、ケアテック事業者、介護事業者、学識者などを発起人に、昨年の11月11日(介護の日)に設立された業界団体(関連記事:介護テクノロジーの現場普及を! 日本ケアテック協会が設立)。「介護DX元年 科学的介護の実現とケアテックの推進」をテーマに、設立後初となる総会とフォーラムが合わせて開催された。

 来賓として登壇した自民党ケアテック活用推進議員連盟 顧問のそのだ修光氏は、「都市部ではとくに人手不足が重なって介護の現場が回らなくなってきている。国民がしっかりと介護を受けられる、そのために現場できちんと役立ついいものをつくっていただく。そこで今回のケアテック協会が脚光を浴びてくると思う」と語った。

参議院議員で自民党ケアテック活用推進議員連盟 顧問のそのだ修光氏(写真:舟橋 亮人、以下同)

 同じく、来賓として登壇した自民党ケアテック活用推進議員連盟 顧問の小川克巳氏も、「介護はエビデンスをつくるのが難しい業界。業務支援システムや記録システムの標準化が不可欠だが、現状では各事業者がバラバラに開発している。民間と行政がそれぞれの窓口を一本化してつないでいけると、介護業界のDX化が眼を見張るほどに進むはず」と同協会に高い期待感を示した。

参議院議員で自民党ケアテック活用推進議員連盟 顧問の小川克巳氏

 ウェルモ 代表取締役CEOで同協会代表理事の鹿野祐介氏はあらためて同協会の名前にもなっているケアテックについて解説。「Care(介護)とTechnology(テクノロジー)を掛け合わせた造語。介護もテクノロジーもあえて領域を絞らず、幅広く一体的に取り組む」と力強く語った。

一般社団法人日本ケアテック協会代表理事の鹿野 祐介氏

 同協会の目的については「介護の現場とケアテック事業者間の架け橋となることが大事」と説明。例えば「ITリテラシーの問題も、現場に即したテクノロジーの実装だけでなく、国への社会保障の仕組みへの提言も合わせて行なうことで、持続可能な介護を実現していく」とした。

●介護現場に即したテクノロジーの社会実装の推進
  • フィールドボードに寄る実証環境の提供
  • 「ケアテック認証制度(仮称)」による環境整備
  • 介護現場に即した開発のための勉強会
●介護現場のデータの利活用の推進
  • 「ケアテック認証制度(仮称)」による環境整備
  • データ利活用のための勉強会
  • 「ケアテックアワード(仮称)」による啓発
●社会保障の仕組みへの提言
  • 「ケアテック認証制度(仮称)」による環境整備
  • ケアテック社会実装のための構造調査
  • 「ケアテックアワード(仮称)」による世論喚起
  • 提言・啓発活動
※ケアテック認証制度(仮称)は介護事業者が安心してケアテック製品やサービスを選択する基準を示すことで、利活用しやすい環境の整備を目指す
※ケアテックアワード(仮称)はケアテック製品やサービスを使いこなしている介護事業者へのアワードを想定
■変更履歴
記事初出時、「2021年6月29日」とあったのは「2021年6月30日」でした。お詫びして訂正します。記事は修正済みです。

(タイトル部のImage:舟橋 亮人)