日本でも足病医の養成を

 足病はそのような重要な疾患・病態であることから、米国をはじめ他の先進国では、下腿から足先までの病変を専門とする足病医(podiatrist)が存在し、予防的ケアや専門の治療を行っている。一方、我が国は足病医を養成・資格認定する制度がなく専門診療科もないため、患者は皮膚科や循環器科、形成外科など足病専門医が必ずしもいない診療科を受診しているのが実情だ。

 糖尿病性潰瘍や下肢切断の原因は生活習慣病に起因する血流障害であるため、足病変を早期に発見し、生活改善指導や血糖コントロール治療を行えば、重症化を防ぐことができる。また最近では、カテーテルを使った血管内治療や血管バイパス手術、血管幹細胞による再生医療も行われており、そうした専門施設で治療を受ければ重症例でも下肢切断を回避できる可能性がある。

 「Podiatristが存在しないという『足の後進国』において、歩ける足を目指した『100歳まで笑顔で生きることのできる』体制作り、Podiatrist養成への取り組みなど学会活動を通じて、一般の方によりいっそう足に関心をもっていただき、1本でも多くの足を救いたい」と小林氏は話している。

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