中外製薬は、2020年末までに外部研究者との100件の共同研究プロジェクトを進める環境を整備する。同年7月15日に開催したオンライン記者説明会で発表した。

 アカデミアや医療機関、パートナー企業などとの共同研究に向けて整備するのは、データ利活用の環境である。ゲノミクスなどのリアルワールドデータを保存・分析し、最新成果を共有しやすくする狙い。これによって、デジタルトランスフォーメーション(DX)を促進する考えだ。

 研究開発環境は、全社のデータ利活用基盤として構築を進めてきた「Chugai Scientific Infrastructure(CSI)」上に整備する。大量データを安全に利用・移動・保管するためのIT基盤である。

CSIの概要(出所:アマゾン ウェブ サービス ジャパンの発表資料)

 このCSIを今回、外部との共同研究に向けて活用していく。これまで外部との共同研究では、大量のデータを使った作業を進めるための環境構築にコストや時間がかかっていたが、CSIを活用することでコスト削減と期間短縮を図る。機密性の高いゲノムや臨床試験のデータを社内外で横断的に活用できるようになるとしている。