サッポロビールは、がんサバイバー(がん経験者)の思いをつないで開発した“生きている喜びを心から実感できるビール”「HOPPIN' GARAGE Thanks & Cheers!(サンクスアンドチアーズ)」の事前予約開始を記念して、7月15日に商品発表会を開催した。このビールは、「がんに関する企業内ピアサポーターの育成」に取り組むWorkCAN's(ワーキャンズ)のコアメンバーを中心に、がんサバイバーやその支援者、のべ250人の思いやアイデアを結集して作り上げたもの。国民の2人に1人ががんになる時代に、がん体験を前向きにとらえ、これまでにない商品の開発や販売戦略に生かす新たな試みとして注目される。

 WorkCAN'sは、「Work」「Cancer」「Can」を組み合わせた造語で、「働くがんサバイバー」の意味。がんサバイバーの就労問題に取り組む一般社団法人CSRプロジェクトを中心に、カルビー、サッポロビール、電通など、企業で働くがんサバイバーの有志とそのサポーターが集う「部活動」という位置づけで、2020年9月から活動を続けてきた。

 今回のビールの開発に当たっては、社会で同じ思いを持つ人々と喜びを分かち合う共創の取り組みとして「WorkCAN's Beer Project(ワーキャンズビアプロジェクト)」を立ち上げ、サッポロビールと共に、2021年5月から計4回のワークショップを開催。「生きている喜びを心から実感できるビール」をテーマに、ビールの味や缶のデザインについて議論を重ねた。コロナ禍でワークショップは全てオンライン形式となったが、一緒に作り、試飲をすることで、がんサバイバーやその支援者がつながることを重視した。

 「プロジェクトは、『がんを経験すると、飲まない方がよいと思われて飲み会にも誘ってもらえなくなることが多いけれど、がん経験者がお酒を飲みながら、がんのこと、それ以外のことを楽しく語る場があってもいいのではないか』という、がんサバイバーの思いから始まりました。がんとお酒は一見結びつきにくく、遠ざけられてしまう面もあるからこそ、『生きている喜びを実感できるビール』を作りたいという思いが沸き上がりました」。WorkCAN'sのコアメンバーの1人で、頸部食道がんのサバイバーであるサッポロビール人事部プランニング・ディレクターの村本高史氏は、プロジェクト発足のきっかけをそう話した。

商品発表会に臨んだWorkCAN’sの中心メンバー。左から、カルビー常務執行役員CHRO兼人事総務本部本部長の武田雅子氏、サッポロビール人事部プランニング・ディレクターの村本高史氏、一般社団法人CSRプロジェクト代表理事の桜井なおみ氏、電通ビジネストランスフォーメーション・クリエーティブセンター グロースアキテクト部ゼネラル・マネージャーの月村寛之氏。月村氏は、がんサバイバーにメイクと撮影をし笑顔になってもらう活動「LAVENDER RING」を主宰している(写真提供:サッポロビール)
商品発表会に臨んだWorkCAN’sの中心メンバー。左から、カルビー常務執行役員CHRO兼人事総務本部本部長の武田雅子氏、サッポロビール人事部プランニング・ディレクターの村本高史氏、一般社団法人CSRプロジェクト代表理事の桜井なおみ氏、電通ビジネストランスフォーメーション・クリエーティブセンター グロースアキテクト部ゼネラル・マネージャーの月村寛之氏。月村氏は、がんサバイバーにメイクと撮影をし笑顔になってもらう活動「LAVENDER RING」を主宰している(写真提供:サッポロビール)
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新商品が生まれるまでのプロセス(出所:サッポロビール・HOPPINGARAGE Thanks & Cheers!商品発表会資料より)
新商品が生まれるまでのプロセス(出所:サッポロビール・HOPPINGARAGE Thanks & Cheers!商品発表会資料より)
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