医療・ヘルスケア分野での人工知能(AI)活用の話題と言えば、これまで画像診断支援が中心だった。それが今、多様な領域へと広がっている。「国際モダンホスピタルショウ2019」(主催:日本病院協会/日本経営協会、特別協力:日本看護協会)では、各社がAIを活用する様々なシステムやサービスを出展した。それらの中から、日立、NTTドコモ、NTT、NECのAIを活用したソリューションを見ていこう。

食事画像からメニューや栄養素を判別、日立

 日立ソリューションズ・クリエイトが出展したのは、食事の写真から人工知能(ディープラーニング)技術でメニューを自動解析し、食品成分・栄養素を判別するサービス「AIプラス 食事画像判定・栄養情報提供サービス」である。健康経営に取り組む企業や食品関連企業、医療機関やスポーツジムなど、食事や健康に関連する事業やサービスを展開する事業者に対して提供を始めた。AIプラスを利用するためのアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を提供する形態で、企業や事業者が運用中のシステムや稼働中の会員向けアプリなどに連携して利用できる。

 一般家庭で食される食事メニュー約800種を用いて学習させたほか、同社独自のディープラーニング解析技術を用いて、複数の料理が写っている写真1枚から食事領域のみを抽出。複数の料理を同時に判定できるようにした。各メニューの栄養素の算出は1人前の分量を基本とし、その食事全体の食品全栄養素を算出する。1食分の食事記録として利用する場合は、管理栄養士が写真から食べた量を推定してカロリーなどを補正して記録するという。

 「管理栄養士が栄養指導する際に、1週間にどんな食事をしたかの聞き取りに多くの時間がかかり、実際の指導時間が短くなるという課題がある。栄養指導時間を十分に取れるよう、聞き取りを効率化することが狙いの一つ」(説明担当者)という。

1枚の写真からすべてのメニューを判別(写真:Beyond Healthが撮影、以下同)