多段階のセキュリティーで安全性を担保

 医療機関内の単純X線やCT、MRIなどの医療用画像は、メーカーや機種にかかわらず、DICOM(ダイコム)と呼ばれる国際標準規格で出力・保存されている。モバイル画像参照サービスを用いると、このDICOM規格の画像を院外から閲覧できる。

 医用画像は“究極の個人情報”とされ、院外で閲覧するシステムでは、セキュリティーの確保が最も重視される。画像機器が接続された病院内ネットワークからMedical Image Placeへの画像アップロードは、「ゲートウエイ端末」と呼ばれるパソコンを介して行うが、ゲートウエイ端末にはネットワークインタフェースが2つ装着されており、院内と院外のネットワークを物理的に分離している。

 また、GW端末には「クライアント証明書」という電子的な証明書が記録されていて、この証明書がないパソコンからのアップロードはできない。

 さらに、院外で画像を閲覧する際、専用アプリやパソコンのブラウザーからログインした後、メールでワンタイムパスワードを発行する「多要素認証」を採用、なりすましによる画像閲覧を防いでいる。

図2●モバイル画像参照サービスの端末イメージ
検査日が異なる画像や異なるモダリティーの画像を最大4シリーズ同時表示できる。

 端末側では直感的なユーザーインタフェースを採用しており、画像の拡大/縮小のほか、階調表現(WL/WW)の調節、複数の多層画像のスライス移動を同時に行えるシンクロ機能、アノテーション(付加情報表示)機能などを備えている。また、同一画面上に、検査日や撮像機器(モダリティー)が異なる画像を最大4シリーズ表示できる(図2)。

 なお、画像の閲覧ができるモバイル機器はiOSが動作するアップル製品に限っている。これは機種間である程度、画像表示の均質性が保たれているためだという。

 導入費用は、初期設定費用が10万円、ゲートウェイ端末が40万円から(個別の要望により異なる)、ゲートウェイ端末に導入するモバイル画像参照アプリケーションが200万円。他に月額利用料金として、Medical Image Placeの画像保管費用が500GBまで5万円、500GB以上1TBまで10万円(いずれも税別)となっている。

(タイトル部のImage:mikelaptev -stock.adobe.com)