近年、日本の「Kawaii」(かわいい)が国際的に注目を集めている。国内における幸福学の第一人者である前野隆司氏(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授)によれば、「『かわいい』という単語は外国語には直訳できない複合的な概念」だという。英語で「かわいい」を意味する単語がいくつもあることを考えると、確かに一言では表せないニュアンスを含んだ感情と言える。

 サンリオエンターテイメントは、日本においてKawaii文化を牽引してきたトップランナーである。ハローキティ、マイメロディ、シナモロール、ぐでたまなど、人気キャラクター群は枚挙にいとまがない。とりわけハローキティは米歌手のレディー・ガガやマライア・キャリーのような筋金入りのファンも存在し、Kawaiiの象徴として海外でも絶大な人気を誇る。

 そのサンリオエンターテイメントがPwCコンサルティングと組み、幸福学と脳科学の知見を活用したKawaiiについての共同研究を開始した。科学的な観点からKawaiiのメカニズムを解き明かして定量化。研究データをビジネスやマーケティングに生かすことを目指し、2021年9月に「Kawaii研究所」を設立した。

 2021年9月2日、両社は合同でオンライン発表会を開催。サンリオエンターテイメント代表取締役社長の小巻亜矢氏は「長年、Kawaiiの力をデータ化したい思いがあった。現場でポジティブな反応を引き起こすことを実感してきたからだ。この研究は人や企業にとって可視化できる果実をもたらすだろう」と語った。

サンリオエンターテイメント代表取締役社長 小巻亜矢氏(オンライン発表会のキャプチャー)