●Triple Edge

Triple Edgeでは唾液を用いた口腔内歯科デバイスの開発・販売を主力とする。現役の歯科医が代表を務めるスタートアップだが、現在インドに研修中であることから、開発・デザイン担当の廣瀬旬哉氏がピッチを担当した。

 虫歯の分析、予防促進という伝統的なテーマに挑むが、現在ではデバイスとデジタルの組み合わせにより、分析結果をユーザーがクイックに確認できるようになった。そこで試験紙デバイスと口腔内の状況を可視化するアプリを提供し、継続的なオーラルケアのモチベーション向上につなげる。

Triple Edgeの廣瀬旬哉氏

「まず試験紙の色の変化でpH値がわかり、口腔内のアルカリ性、酸性状態を把握できる。これにより、自分の口腔内の虫歯リスクがどの程度なのかがおおよそわかる。さらに日々のデータをアプリで積み上げていく。ハードとソフトによる総合的なパーソナルヘルスケアと言える」(廣瀬氏)

ハードとソフトの両輪で口腔ケアをサポート

 デバイスを自社開発し、オーラルケア企業とパートナー契約しながら販売していきたい構え。アプリに関しては歯科医との連携も視野に入れる。また廣瀬氏は代表がヒアリングしたインドでの手応えを述べ、「我々のサービスなら遠隔でのアドバイスが可能。途上国市場での可能性は大きい」と期待を込めた。

●キママニ

 スマホアプリ「KibunLog」を手がけるキママニ。日々の感情を思うがままに記録する感情ログアプリとして、すでに一定数の支持を得ている。これまでの蓄積を活かし、同社はKibunLogをデジタル治療アプリとして開発していく。同社 COO 田中圭氏はKibunLogのもたらす効果について次のように説明する。

 「KibunLogは認知行動療法を、Expressive Writing(筆記開示)に基づいて設定している。感情を見える化して、客観視した後、自分を苦しめている考え方に対して違う考え方を持ってくる。このアプリは、この3ステップを自然にかつ楽しくできるものだ。

 『職場のイライラが解消された』『自分を客観視することができた』『起き上がるのがつらくても記録できるのがうれしい』といったように、アプリストアでは非常にたくさんのユーザーから評価されている。この評価を受けて、医療機器として開発することを決めた。精神疾患領域のアンメットメディカルニーズにデジタルアプリで応えたい」(田中氏)

キママニ COOの田中圭氏

 現在、製薬企業と共同開発しており、間もなく観察研究を開始。産後うつに関しても北里大学の精神科と共同で観察研究の計画を進めている。さらには線維筋痛症、不妊治療うつについても開発を進める予定だ。

KibunLogをデジタル治療アプリへと進化させる

 海外には先行しているアプリがあるものの、田中氏は「同じ対象疾患でも100%の競合になるとは思わない。これらの会社と一緒にデジタル治療アプリ業界を大きくしていきたい」と意気込む。背景にはFDAや日本国内でのデジタル治療緩和の波がある。「デジタル治療アプリが世の中に浸透することは間違いない。精神疾患の領域におけるデジタル治療のリーディングカンパニーとして、世の中を変えていきたい」(田中氏)。