ヘルスケア分野は成果連動型で特に重視と内閣府

 次に、内閣府 成果連動型事業推進室参事官の石田直美氏が登壇。行政サイドの現状や取り組みなどを紹介した。

内閣府 成果連動型事業推進室参事官の石田直美氏

 内閣府では、SIBを含む成果連動型民間委託契約を「PFS(Pay for Success)」と呼んでいる。これまでは社会的課題の解決に民間の人材や資金があまり入っていなかったことから、「それらを呼び込む有力なツールの1つとして、PFSを活用していく」(石田氏)というスタンスだ。政府としては、SIBに限らずインセンティブの仕組み自体を重視し、「成果連動型民間委託の全体を推進していく」(同氏)とする。

 内閣府のアンケート調査によると、PFSの課題として多かったのが「適正な成果指標等の設定が困難」や「予算の確保が困難」という声。こうした声を受け、内閣府では2019年7月1日に成果連動型事業推進室を設置。これまでの案件から得られた知見や蓄積を生かしながら、普及促進のための取り組みを進めていくという。

 今年度の取り組みとしては大きく2つを掲げる。すなわち、「医療・健康、介護及び再犯防止の3分野を重点分野として、2022年度までの具体的なアクションプランを策定する」、そして「国内外での先行事例を調査・整理し、その成果を基にPFSを普及・啓発するポータルサイトを構築する」である。

 ヘルスケア分野は、PFSで特に重視している分野となる。「予防・健康づくりとPFSは非常に親和性が高い」(石田氏)。その理由として、個人的な意見と前置きしつつ「急速な技術進歩に対して迅速に対応できる」「新サービスから出てくるさまざまなデータが、その後のイノベーションの土台になり得る」「信頼関係やモチベーションなどの気持ちの部分が、成果連動とマッチしやすい」という3点を示した。