「医療マンガはこれからどんどん注目が増す分野」

 残り4点のエピソードについては、156点あった一般公募から、大塚氏を含む4人が選定。元々は4人で1点を選ぶ予定だったが、「そこまで厳選するのはとても無理だったので、1人1点を選ぶことになった」(大塚氏)。また、すべての応募作に目を通した感想として、「どれも強い思い入れが込められており、こちらのメンタルに響いた」とのこと。ただ、いい話ばかりではないので「考えさせられることも多く、なかなか辛い作業だった」と選定時の苦労も吐露した。

医師・コラムニストで「SNS医療のカタチ」を展開する大塚篤司氏

 この10点のエピソードを基にマンガを描くわけだが、こしの氏は「同じエピソードでも、描く人によってキャラクターが異なるので、そのキャラクターがしっかり見えるように描いてほしい。あと、思いっきり自分を出してほしい」と応募者にエールを送った。佐渡島氏も「情報を伝えるよりも、読む人の心を動かすのが医療マンガ大賞の意義。どんなシーンやセリフで感情を動かすのか。それをしっかりイメージしてから描き始めるといい」と編集者目線でアドバイスした。

 最後に、各登壇者からのメッセージとして、佐渡島氏は「医療マンガはこれからどんどん注目が増すと思われる分野。本業のマンガ家だけでなく、医師でマンガを描く人の投稿も待っている」。こしの氏は「個人としては、日常的に病気や健康に気を付けていることが大事。その啓蒙のためにも、好きに楽しくマンガを描いて、多くの人に読んでもらいたい」と語った。

 大塚氏は「『これはすごい』というマンガに早く出会いたい。下手でもいいので、とにかく読ませてほしい」、井上氏は「今回、現場の医療従事者もとても前向きに協力してくれた。彼らが普段使いできるようなマンガを期待する」と応募者にエールを送り、イベントを締めくくった。


(タイトル部のImage:近藤 寿成)