国立がん研究センターと日本貿易振興機構(JETRO)は、包括的連携推進協定を締結した。ヘルスケア・ライフサイエンス分野における国際産学連携、スタートアップ海外展開などを通じたイノベーションの共創を柱にした協定である。

記者会見の様子(写真:Beyond Health)
記者会見の様子(写真:Beyond Health)
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 具体的には、JETROが紹介する海外企業と国立がん研究センターの連携を促進する。また、同センター発や関連スタートアップの海外展開をJETROが支援する。国立がん研究センター 理事長の中釜斉氏は、記者会見の場で「我々だけでは困難な部分を、いろいろなスタテークホルダーと連携することで解決していく」とした。

 両者は既に、幾つかの協業の成果を出しているという。例えば、2021年9月に米フレデリック国立がん研究所(FNLCR)と国立がん研究センター 先端医療開発センター(NCC EPOC)が連携協定を締結。FNLCRは、米国最大のヘルスケア研究機関である国立衛生研究所(NIH)の一部である国立がん研究所(NCI)の傘下にある国立研究機関。AI診断と創薬を中心に連携協定を締結した。この締結に至る過程では、JETROがシンポジウムにFNLCRを招聘した際、NCC EPOCなどとの個別面談をアレンジした。

 同じく2021年9月、がん創薬企業であるスペインのArjuna Therapeutics社と国立がん研究センターが、難治性がん創薬に関する共同研究契約を締結した。これも、JETROがアレンジした個別面談などがキッカケになった。

 今回の包括的連携推進協定により、こうした連携をさらに加速していく考え。既に、乳がんに関する診断機器など医療機器関連で幾つかの話が進んでいるという。


(タイトル部のImage:monsitj -stock.adobe.com)