介護事業所向け業務効率支援システムの開発・販売を手掛けるロジックは、「AI介護計画書」を開発した。同社が提供する介護記録ソフト「Care-wing」(ケアウイング)の無償オプションとして、全てのCare-wingユーザーが一定期間、無料で利用できる。

 介護計画書は、介護事業所のサービス提供責任者が作成するが、高齢者一人ひとりの状態に適した内容にする必要があるため時間や労力がかかっている。今回開発したAI介護計画書は、計画書作成にあたって援助目標や支援方針をAIが提案するもの。計画書作成業務の負担を軽減し、より直接的なサービス提供に集中することを支援する。

 具体的には、これから介護を受ける利用者や家族の介護に対する意向やニーズを入力すると、その情報を元にAIが分析した長期目標、短期目標、支援方法を提案。サービス提供責任者は、提案されたものから適切な項目を選択していくだけで介護計画書の作成を完了できる。目標や支援方針に即したケア項目の提案や、ケア手順をテンプレートの組み合わせで簡単に作成できる機能も搭載している。

ロジック 代表取締役社長の和田森久志氏(写真:Beyond Health)
ロジック 代表取締役社長の和田森久志氏(写真:Beyond Health)
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 同社は2018年から、金沢工業大学と介護業界の課題をAIで解決することを目指した共同研究を進めてきた。今回は、その研究成果の第1弾となる。

 Care-wingを通してロジックが日々約6万5000件を収集し、計4300万件以上保有している介護ビッグデータを、金沢工業大学がAI技術を駆使して分析。機能の心臓部となる検索-提案アルゴリズムと例文データベースを同大学 情報工学科の中野淳研究室が開発した。そこにロジックが開発したサービスの画面インタフェースを組み合わせることで、今回の機能を実現した。

 提供開始後も順次アップデートを行い、使い勝手の向上などを図る予定。両者による共同研究は、今回を「Phase1」と位置付けており、今後も引き続き研究を進めてAIによる介護業界向けソリューションを拡大していく考えを示した。


(タイトル部のImage:monsitj -stock.adobe.com)