●石橋 誠氏(シンフォニクス 代表)

 石橋誠氏は、同社が開発した細胞画像認識技術を利用した、薬効分析やオーダーメイド医療実現の可能性について展望した。

石橋誠氏
石橋誠氏
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 細胞画像認識技術は、医薬品や健康食品などが細胞レベルでどのような作用をもたらすか細胞画像で認識することが可能だという。「人が実際にその薬や健康食品を服用・摂取しなくても、事前に採取した細胞で作用を評価することが可能になるのがシステムの特徴である」(同氏)。

 細胞画像の経時的な認識において、「テクスチャー特徴量を用いて細胞の中の質感をデータとしてとらえることが特徴であり、強み」(同氏)という。この細胞画像認識技術を用いることにより、細胞レベルで選択薬の効果を検知したり、個別患者に最適な薬の開発を支援したり、オーダーメイド医療の実現が期待できるとした。

●川端 一広氏(Contrea 代表)

 川端一広氏は、医師が患者に対して説明する疾患や治療に関する一般的な情報を、動画を用いてオーダーメイドで作成・提供するサービスを考案し、開発している。医師は患者説明の効率化により、診察時間を短縮できるとともに、より患者個別の説明に時間を割くことができるようになる。

川端一広氏
川端一広氏
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 一方、患者は何度も動画で説明を視聴することができ、動画では理解できない詳細な説明を求めることが可能となり、より理解を深められるという。「医師の業務効率化に留まらず、医師と患者との信頼関係を深め、安心して治療を受けられる関係性構築が可能になる」(同氏)。

 開発しているプロダクトは、次のようなプロセスで利用する。まず、主治医は患者の症状や診断に応じて治療法を選択する。その治療に基づいて、患者に説明すべき内容について、具体的な疾患や治療法の説明などを一つひとつ選択する。すると患者に応じた1本の動画が作成され、患者に提供される。患者はその動画を視聴し、視聴後に理解度を5段階で自己評価する。それを踏まえ、アンケートによりさらに聞きたい内容を選択する。その情報はオンラインで主治医と共有され、診察時により重点的で効率的な説明を可能にする。

 プロダクトの展開は、説明すべき情報が多く、説明時間も必要とするがん領域からスタートするという。「マネタイズは、医療機関の診療科ごとに実現していきたいと考えている」(同氏)という。


(タイトル部のImage:加藤 康)