「最高の睡眠で、最高の人生を」をミッションに掲げるスタートアップのブレインスリープ。同社が手掛ける仮眠室「Brain Power Nap(ブレインパワーナップ)」が、恵比寿ガーデンプレイスに誕生した複合施設「PORTAL POINT -Ebisu-(ポータルポイント恵比寿)」のシェアオフィス内に設置された。

今回設置された仮眠室「Brain Power Nap」(写真:近藤 寿成、以下同)

 ブレインスリープは2019年5月に設立。代表取締役の道端孝助氏とともに、著書『スタンフォード式 最高の睡眠』などで知られるスタンフォード大学医学部精神科教授で医師の西野精治氏が共同代表を務めている。事業の一つが、同氏の医学的な知見に基づいた「仮眠室事業」。今回設置された仮眠室は、その第1弾となる。

適切な仮眠方法を取らなければ「逆にネガティブに」

 PORTAL POINT -Ebisu-は、開業から25年目を迎えた恵比寿ガーデンプレイスがコミュニティ重視のまちづくりを掲げ、恵比寿の“新しいシンボル”としてパートナー企業のリアルゲイトとともに生み出した新施設。ポイントとなるのは、新しいライフスタイルとして「クリエイティブと健康をサポートする新たなシェアオフィス」を提案していること。

新しいシンボルとして完成した「PORTAL POINT -Ebisu-」。左からブレインスリープの道端氏、トランジットジェネラルオフィス 常務執行役員の岡田光氏、リアルゲイト 代表取締役の岩本裕氏、サッポロ不動産 代表取締役社長の時松浩氏、SD R 代表取締役の永田実氏

 多彩なワークスペースやコミュニティの仕組みを用意するとともに、“ウェルネス”をキーワードに健康をサポートしている点が特徴だ。その一環として今回、ブレインスリープの仮眠室を導入した。

 最近は「眠たくなった場合は、仮眠を取ろう」という動きが出ているものの、適切な仮眠方法を取らなければ「逆にネガティブな結果を生むことになる」とブレインスリープの道端氏は警鐘を鳴らす。例えば、「60分以上の仮眠は認知症リスクを上げるというデータがある」(同氏)という。そこで今回の仮眠室では、15分あるいは30分という時間設定で利用する方式としている。

IoTデバイスは、2020年秋をメドに一般発売を予定

 今回の仮眠室には、ブレインスリープが開発したIoTデバイスのプロトタイプを設置している。入眠から起床までのタイミングに合わせて、「香り」「音」「光」の要素を自動的にコントロールして最適な眠りの空間を作るデバイスだ。

 このIoTデバイスは、2020年秋をメドに一般発売を予定している。一般発売時には、ウエアラブル端末などを組み合わせ、入眠から起床までの状態をモニタリングしながら「香り・音・光」を制御するように改良する計画だという。

今回導入されたプロトタイプのIoTデバイス。今回の仮眠室は15分あるいは30分の仮眠時間の設定のため、このプロトタイプでは自動的に「香り・音・光」を制御するようにしている

 仮眠室に設置されているチェアも、一般的な椅子とは異なる。プロアシストが開発した最高級の睡眠特化型チェアを採用した。特定の周波数にあわせた揺り篭のような揺れをスムーズに実現し、仮眠中のリラックス・リフレッシュ効果を高めているという。

 ブレインスリープは、今回と同様の仮眠室を「今後1年のうちに100カ所作る」(道端氏)という目標を掲げる。また、利用者の仮眠効果をデータ化する仕組みの構築も視野に入れている。

ブレインスリープ 代表取締役の道端孝助氏

 仮眠室の利用者には、利用結果や日々のパフォーマンスの変化をタブレット端末で入力してもらい、それをデータとして蓄積して仮眠の効果を検証する。「その成果を学術的な新情報として世の中に発信していくことで、働き方改革の一助にもなるはず」(同氏)との考えだ。


(タイトル部のImage:近藤 寿成)