●LaView

 「人生100年時代」と言われ、「健康寿命の延伸」に注目が集まっている。しかし、血管の老化によって健康寿命は短くなることから、「血管を若々しく保つためには、しなやかな血管を維持する必要がある」(同社 代表取締役 益田博之氏)。そこでLaViewは、血管のしなやかさを見える化する計測技術の実現に取り組んでいる。

LaViewの益田博之氏

 2000年頃から動脈硬化への認識が高まり、その早期発見を目指したさまざまな血管機能検査装置が開発されている。ただし、それらは主に医療機関向けの機器として動脈硬化の進展をチェックすることから、「血管の硬さ」を指標としていた。LaViewの機器は、「血管のしなやかさ」を指標とする。益田氏によれば、血管のしなやかさは「血管固有のパターンで、そのなかには、硬さをはじめとしたさまざまな血管の機能が含まれる」という。

 一方で、そのデータを活用するためには、研究のみならず現場での実証実験も必要となる。そのために名古屋大学や医療機関の協力を得るとともに、医療機器や健康器具メーカーへの参加も呼び掛けている。最終的にはセルフケア市場を目指す考えもあり、「血管を診る」ことで「ウェルビーイングサービスと連携したビジネスエコシステムを形成して社会に貢献していく」(益田氏)。

●OUI Inc.

 OUI Inc.(ウイインク)は、慶応大学の眼科医3人が起業した大学発のベンチャー。Smart Eye Cameraによる眼科診断AIと遠隔診療を活用した、新しい眼科診療モデルの構築を推進している。OUIの目的は「失明」をなくすこと。失明や視覚障害は治療が可能でありながら、「医師や医療機器の不足から適切な眼科診療を受けられず、失明が減らない」(同社 代表取締役 清水映輔氏)という問題があるからだ。

OUIの清水映輔氏

 その解決策として、OUIがゼロから開発実用化したのが、眼科診察を可能にするスマホアタッチメント型医療機器「Smart Eye Camera」である。これにより、誰もがどこででも眼科診療が可能になり、スマホアプリによって眼科医の遠隔診断や患者相談も対応する。さらに、眼科は100%画像診断であることから、「AIを活用した自動診断や自動スクリーニングも視野に入れた診療モデルを考えている」(清水氏)。

 すでにいくつかの事例もあり、眼科医のいない三宅島の中央診療所では、Smart Eye Cameraによる診断やD to Dの遠隔相談に利用されている。海外でも、ベトナムやアフリカのマラウイで眼科AI診断や遠隔画像診断が活用されているそうだ。清水氏は「2025年までに世界の失明の50%を減らす」という目標を掲げ、「明るい世界を提供するだけでなく、最終的には経済損失も補填する」と語った。