●フロンティア・フィールド

 2021年1月にPHSのキャリアサービスが終了し、外線利用ができなくなるため、訪問診療などには大きな影響を与えることが予想される。そこでフロンティア・フィールドは、日本病院会と業務提携し、2020年1月に医療機関専用スマートフォン「日病モバイル」のサービスを開始した。

フロンティア・フィールドの佐藤康行氏
フロンティア・フィールドの佐藤康行氏
[画像のクリックで別ページへ]

 日病モバイルは、PHSに代わって院内・院外の連絡手段(ナースコール含む)として利用できる。また利用にあたっては、医療従事者が個々にログインする仕組みとなっており、「ログイン情報と内線番号を紐づけることで、スタッフ間の端末共有が可能になっている」(同社 代表取締役社長 兼 CEO 佐藤康行氏)。さらに、ログイン情報から職員の出勤情報も確認できる。この技術はフロンティア・フィールドの特許となる。

 通話機能にとどまらず、さまざまな業務系機能を搭載する。例えば在宅診療では、在宅現場から病院内の医師や看護師とビデオ通話ができるほか、電子カルテの閲覧・編集にも対応。「病院外からスマホで電子カルテにアクセスできるのは日本初」(佐藤氏)となる。

 今後の構想としては、「日病モバイルによる地域医療情報ネットワークの構築」を見据える。佐藤氏は「日病モバイルを通じて、病院のコミュニケーションサービスと病院業務のDX推進に取り組んでいく」と語った。

●エナジーフロント

 「介護のイメージを変える」をメッセージに掲げるエナジーフロント。社会問題を連携型ビジネスで解決する取り組みを手掛けており、今回は倉敷発のユニバーサルデザインブランド「AUN」を紹介した。代表取締役の上田剛慈氏がこの取り組みを始めたきっかけは、両親の介護にあったそうだ。

エナジーフロントの上田剛慈氏
エナジーフロントの上田剛慈氏
[画像のクリックで別ページへ]

 AUNでは、骨折予防のジーンズや水を弾くシャツ、人を簡単に運べるズボンなど、隠れた機能を盛り込んだ商品を企画・販売している。人気商品の1つである「リフティ・ピーヴォ」は、介護で腰痛の原因になりやすい「人が人を運ぶ作業」を効率的に行える座布団のようなクッションである。てこの原理を使うことで、「自分の体重の2倍の相手まで、力なしで上げられる」(上田氏)そうで、第三者研究機関でもその有効性が確認されている。

 リフティ・ピーヴォは手軽に持ち運べるため、上田氏は「行く先々がバリアフリーになる」と表現する。しかも、簡単に洗えるほか、コストがかからない点もメリットとなる。そのほか、お風呂などで利用できる防水タイプや、デザイン性の高いジーンズタイプも展開する。世界的な注目も集めており「香港ではすでに販売さている」とのことだ。