●横浜市

 人口約378万人を抱える横浜市。増加の一途をたどってきた人口は2019年に初めて減少に転じ、この先、少子高齢化のスピードが加速する見込みだ。

 もはや行政の知恵・力・資源だけでは解決していけない課題が山積している。横浜市はそんな危機意識を早くから抱いており、2008年4月には全国に先駆けて、公民連携の取り組みを主導する専門部署の共創推進事業本部を組織。そこに民間から事業の提案・相談を受け付ける窓口「共創フロント」を設けた。この窓口で企業や大学など民間からアイデアやノウハウを募り、担当者は内容に応じて関連部局につなぐ役回りを担う。

 その後、同本部は、政策局共創推進室に名前を変えると、徐々に権限も拡大。現在は様々な公民連携制度・手法を一括して所管する。

 横浜市政策局共創推進室共創推進課の中川悦宏氏によると、共創フロントには年間約100件の提案が寄せられ、2008年からの取り組みでこれまで400件を超える連携を実現しているという。

 共同推進室メンバーは、提案の実現化に向け、コーディネーターとなって調整を行う。時には、提案内容を深めたり、その効果を検証したりするのに、異分野の企業同士が連携する場づくりを進めるといった支援も行う。

 特筆すべきは、横浜市では今年9月に財政情報をわかりやすく可視化した WEBサイト「横浜市財政見える化ダッシュボード」を新設した点。市の予算や取り組みについて、分野別、事業ごとなどに細かく検索できるようになっている。「このツールを活用し、協働・共創に向けた情報収集、分析などに役立ててもらえれば」と中川氏。企業からの相談・提案は WEB上のエントリーフォームから24時間365日受け付けている。

横浜市政策局共創推進室共創推進課の中川悦宏氏
横浜市政策局共創推進室共創推進課の中川悦宏氏
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(タイトル部のImage:monsitj -stock.adobe.com)