【豊中市×CureApp】禁煙支援事業

 第2の事例は、大阪府豊中市とCureAppの連携だ。

 豊中市が現在取り組んでいるのは、「とよなか卒煙プロジェクト」。実施期間は2019年6月末~2022年3月末まで。期間中に計900人の参加を目標とし、禁煙成功率50%見込む(関連記事)。

 ここで活用したのが、CureAppの「ascure卒煙プログラム」だ。「この卒煙プログラムはスマホを用いるなど革新的で、その成果実績を高く評価した」と、豊中市健康政策課 課長の田上淳也氏は語る。

豊中市 健康政策課 課長の田上 淳也氏

 ascure卒煙プログラムは、喫煙に対する心理的依存をアプリや専門家でサポートする仕組みを用いる。医学知見を組み込んだアプリで、利用者それぞれに合った内容とタイミングで卒煙支援を行う。具体的には、6カ月間のサポート期間に6回のオンラインによる面談を行い、面談と面談の間にアプリやチャットによるサポートを実施している。「医療機関の禁煙外来での治療と比べ、倍以上の禁煙継続率にすることが可能」(CureApp 事業開発リーダーの我妻誠一氏)という。

CureApp 事業開発リーダーの我妻 誠一氏

 我妻氏は、自治体と連携した今後の事業展開について、「アウトカムを出し続けることにこだわりたい」と意気込む。自治体との新たな連携事業として、特定保健指導のプログラムも開発していく計画であることを明らかにした。

 なお、豊中市とCureAppの連携では、SIB(ソーシャルインパクトボンド)のスキームを採用している。民間から調達した資金で事業者が行政サービスを市民へ提供し、その成果に応じて行政が委託料を支払う成果連動型の官民連携手法だ。行政が中間支援組織と契約してSIBを組成し、サービス提供者を調達するのが一般的だが、今回のケースでは「豊中市とCureAppが直接委託契約を結んでおり、中間支援組織は支援関係の基本合意書レベルでの提携という形をとった点が特徴だ」(田上氏)とした。

(タイトル部のImage:加藤 康)