病院の空きベッドを企業に「テストベッド」として貸し出し、ヘルスケア関連製品・サービスの開発・実証実験の場として有効活用してもらう──。そんな取り組みを東北大学病院(仙台市青葉区、病院長:冨永悌二氏)が来年1月にスタートさせると、12月10日に都内で開いた記者説明会で明らかにした。

 同病院では2020年1月1日付で西病棟15階に「オープン・ベッド・ラボ(OBL)」を開設する(図1)。休床となっていた一部病棟の患者用ベッド47床を県に返上した上で、病棟フロアをリニューアルして、新たに企業向けテストベッドを用意。そこに医療従事者の協力を得て自社製品の実証実験や開発を進めたいと願う企業を有償で受け入れ、医療のプロフェッショナルの視点から、サービスなどの製品化・実用化を支援する。企業にとっては、医師、看護師などから適宜フィードバックを受けられるため、医療現場が受け入れやすい要点を押さえた開発が可能となるメリットがある。

図1●東北大学病院オープン・ベッド・ラボの図面(出所:東北大学病院)

 なお、ラボ内には、企業同士の協働を創出するオープンスペースも設けられ、新たな出会いやネットワーキングの構築を後押しする。

 大学病院がこうした、いわば企業のための開発デモテスト環境を用意するのは、海外では幾つか先行事例が見られるものの、日本では初めてだ。東北大学OBLでは最大10社の企業受け入れが可能で、12月10日現在、5社の入居が確定済みだという(表1)。

表1●東北大学病院オープン・ベッド・ラボに入居予定企業(2019年12月10日現在)
    サスメド株式会社
    Search Space 株式会社
    大日本住友製薬株式会社
    株式会社フィリップス・ジャパン
    株式会社ユーグレナ