体に良い上に美味しい機能性食品の開発を

 福﨑氏によると、既に過去の研究からさまざまな疾病の種類や重症度とメタボロミクスに何らかの関係があることが分かっているという。同研究所では大阪大学の情報科学研究科や医学研究科、他企業、外部の研究機関の参画を図ることで「疾病マーカーを用いたリスク判定システムなどの製品開発を目指したい」と島津製作所 分析計測事業部 ライフサイエンス事業統括部部長 兼 大阪大学・島津分析イノベーション協働研究所 所長の飯田順子氏は意気込む。

島津製作所 分析計測事業部 ライフサイエンス事業統括部部長 兼 大阪大学・島津分析イノベーション協働研究所 所長の飯田順子氏
島津製作所 分析計測事業部 ライフサイエンス事業統括部部長 兼 大阪大学・島津分析イノベーション協働研究所 所長の飯田順子氏
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 さらに、代謝物は栄養や味とも密接に関与しているという。そこで同研究所では、食品の美味しさや機能性の解明にもメタボロミクスを応用する考え。例えば、食品の成分と食品を食べた人の代謝を解析することで、機能性食品の複雑な機能を解明するといった具合だ。

 健康と食には密接な関係がある。ただし、「いくら体に良いものを食べなさいと言われても美味しくないものは食べたくない」(福﨑氏)。つまり、美味しさが伴わなければ“幸せ”な健康長寿は実現できない。同研究所では、メタボロミクスを使って体に良い上に美味しい機能性食品の開発にも役立つような研究を進めていきたいとしている。