2020年1月に予定通り実用化します――。

 HIROTSUバイオサイエンスは2019年12月17日、開発を進めてきたがん検査サービス「N-NOSE」の実用化を、福岡県知事に報告した。N-NOSEは、地球上にありふれた生物「線虫」を活用して、尿からがんの有無を判別するサービス。県知事に報告したのは、過去4年間にわたり同県が「革新的がん超早期診断技術実用化事業」として本技術の開発を支援してきたため。

右から、HIROTSUバイオサイエンス 代表取締役の広津崇亮氏、福岡県知事の小川洋氏、福岡県すこやか健康事業団 理事長の松田峻一良氏(写真:桑田 和志)

 「会社を立ち上げて3年半、なんとかここまで来た」。HIROTSUバイオサイエンス 代表取締役の広津崇亮氏は胸をなでおろす。九州大学在籍時にN-NOSEにつながる線虫の研究を手掛けていたが、実用化を最優先にすべく自らスタートアップを立ち上げその推進に専念してきた。

がん患者の尿のにおいに線虫が引き寄せられる。この原理を応用したのがN-NOSEである(出所:HIROTSUバイオサイエンス)

 この3年半に間に、臨床研究で症例数を増やした際の精度確保の検証を実施。同時に、検査の工程を機械化・自動化し、解析センターを設立することに取り組んできた。この2点をクリアしたことで、今回の実用化にこぎ着けた(関連記事)