ヘルステック以外もバラエティに富んだラインアップに

 ヘルステック以外もバラエティに富んだ。米シアトルのNative English Instituteは、AIが約1000種類以上のコースから生徒に適した教材を示し、ネイティブスピーカーとオンライン英会話レッスンが受けられるサービスを提供。エンジェル投資家集団のKeiretsu Forum Japanを筆頭とした資金調達に成功し、神戸市に日本本社を設立する予定だ。企業との契約にも注力しており、同社創業者のFrith Ann Maier氏は、満足度が高く1つも解約がないことをアピール。日本人のビジネス英語上達に寄与したいと語った。

Native English Institute創業者 Frith Ann Maier氏

 台湾のPokeguide、インドのWTF - Where's The Food、タイのQueQは、それぞれBtoC向けのサービス。PokeguideはAR技術を用いて、国外旅行先でのスマートな地下鉄ガイドを表示する。WTF - Where's The FoodはDigital Waiterを掲げ、飲食店の従業員を介さずにスマホからメニューを注文できる仕組みを構築した。QueQは長い行列に並ばずに整理券を取得できるスマホアプリで、すでに日本でもサービスを開始している。

Pokeguide共同創業者 Brian Hui氏
WTF - Where's The Food 共同創業者 Harshendar Reddy氏
QueQ CFO Jim Huang氏

 マレーシアが拠点のMobiversaは、ネット間取引の1つであるドロップシッピングの決済サービスをキャッシュレス支払いで簡略化する。少し毛色が異なるのが日本のケイスリーで、SIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)の仲介など、行政向けのいわゆる「GovTech」を推進。今回のピッチでは自治体の公的通知を自動で市民に告知するクラウドサービスを紹介した。がん検診の告知では沖縄県浦添市などで受診者数増加に貢献している。

Mobiversa CEO S. Baskar氏
ケイスリー取締役 CFO兼CSO 森山 健氏

 元気よくトリを務めたのは、地元・神戸市出身のプラットイン。物流業界の求職者と企業をマッチングするプラットフォームの「ロジデリ」を運営し、小規模な企業向けに無料ホームページ作成機能を付加するなどして成果をあげている。同社代表取締役社長の高田隼渡氏は「私は運送、人材、ウェブの3分野で役員経験がある。だからこそ、私がやる意味があるサービス。日本の物流人口は250万人。不足分を副業人材の740万人でカバーしたい」と意気込みを見せた。

プラットイン代表取締役社長 高田隼渡氏

 到底2分間ですべてを伝えられるわけもなく、事業の核となる部分をコンパクトに伝え、なおかつインパクトを与えなくてはならない。たとえるなら、長めの生CMを見ているかのようだった。ほかのピッチイベントで見たことのある日本のスタートアップが何社かいたが、それらのプレゼンもがらりと表現、表情が変わっていた。冒頭で触れた大げさとも思える身振り手振り、腹の底から出される大きな声──これが“500 Startups流”なのだろう。

活気あるネットワーキングの様子

(タイトル部のImage:小口 正貴)