サービスの概要

「リハビリは科学できるもの」

大久保 核となるのは、デイサービスの機能訓練業務を支援する「リハプラン」。SaaS(クラウド)型の機能ソフトで、スタッフが簡単に扱えることを心がけた。現在、デイサービスは全国に4万3000以上の事業所があるが、専門職は10%ぐらいしかおらず、看護師がほとんどリハビリを担当している。つまり効果的なリハビリができていない現状が大きな課題となっている。

 この課題を解決するためにリハプランを開発した。高齢者の自宅の状況や身体機能、認知機能、あるいはその高齢者がどのように過ごしたいかなどの情報を入力するだけで、最適なプログラムを自動で立案することができる。

 当然ながら現場スタッフの業務効率化にも貢献する。機能訓練計画書は作成に30分ほどかかるが、リハプランなら数分で作成可能になる。また、リハビリプログラムを立案できない事業所に対しては、弊社が保持する2500種類、500セットの目標・運動プログラムから最適な計画を自動で提案する。毎日の業務記録もSaaS上で管理できるなど、リハビリに必要な機能をすべてパッケージ化したものだ。

 基本的にリハビリは科学できるものと考えている。もちろん膨大な因子があるものの、解きほぐせば科学で裏付けられる。リハプランには自分たちが培ってきた経験や、論文で発表済みのエビデンスをしっかりとデータベースに取り込んでいるのが特徴。現時点ではAIを組み込んでいないが、リハビリのアルゴリズムを構築する形で開発しているので、いずれは機械学習を投入しながらより効果的なプラン作成を目指す。

池上 私は2019年10月に加わった。もともとはリクルートで美容サロン向け予約管理システムの「サロンボード」を率いて、遅れていた美容業界のIT化を促進してきた。リクルートを卒業後に1年ほど若い会社の独立支援を重ねる中で出合った1社がRehab for JAPAN。IT化が進まない介護業界を変えたいとの大久保の思いに共感して意気投合した。

取締役副社長 COOの池上晋介氏

 リハプランの手法は、現場の煩雑さを解決する点で美容業界と共通する。前職では、どれだけ丁寧に顧客伴走をするかが成否を分けることを学んだ。現場でサービスを使う人たちにフィットした提案から実際のサービスの使い勝手まで、きちんと考え抜いて提供していかなければならない。その点、作業療法士出身だけに大久保は現場の状況をしっかりと見ている。いずれにしろ、IT化に向けてテクノロジー系のコンサルが入るだけでは変わらない業界。我々も出自の差を理解し合いながら双方の力学を組み合わせ、少しずつドミノを倒していく。