サービスの現状と課題

ポイントは、あくまで医師の指導内容を継続支援するだけ

 当初はダイエット、勉強、早起きなど、ジャンルにこだわらずあらゆることの習慣化が目的だった。いま力を入れているのがヘルスケア分野。とくに糖尿病などの慢性疾患を抱えたユーザーがとても熱心で、「どんな食事をしているのか」「どんな運動をしているのか」といったテーマでみんチャレを活用してくれている。実際に調査してみると、その人たちにすごく“刺さって”いることが浮かび上がってきた。

 そうした傾向が見え始めた頃、製薬企業のMSDが糖尿病領域の医療課題を解決するビジネスプランコンテスト「Diabetes Innovation Challenge(ダイアビーティス イノベーション チャレンジ)」を開催して、みんチャレが最優秀賞を受賞した。糖尿病の専門医から「これこそ医療関係者や医師が求めているもの」との称賛されたことが、転換のきっかけとなっている。

長坂氏の友人の書道家による作品が飾られている。壁には、木のイラスト。オフィスに来社した人に、葉っぱのシールを1枚ずつ貼ってもらうという

 話を聞くと、糖尿病の慢性疾患患者の44%が病院に行かなくなってしまうという。医師は患者が病院に来ないと何もできないため、数年後に重篤化したり合併症になったりして戻ってきても、それ以上は良くならない。そこでかなり歯がゆい思いをしている。だからこそ、きちんと治療を継続することが鍵を握る。

 それを聞いて、まさにこれだと直感した。改めて糖尿病の専門医に個別でヒアリングしたところ、やはりニーズはあると。通常のヘルスケアアプリはアプリ側からオススメをレコメンドしたり、アドバイスしたりするが、医師の指導内容と異なる場合が多々ある。医療は個別性が高いため、現場では逆に混乱することもあるそうだ。だがみんチャレには、アドバイスや指示は一切ない。あくまでも医師に与えられた指導内容を継続する支援を行うサービス。そこがいいと評価していただいた。