サービスの現状と課題

精緻な研究データを蓄積し、次なる飛躍に備える

 今はまだデータを取得する研究のフェーズ。先ほど話した熱中症における協業のほか、製薬企業とのバーチャル治験を進めている。人によって平熱はバラバラだが、個人の平熱が何度なのかをアルゴリズムを用いて学習することが狙いの1つだ。体温変動はさまざまな病気に関わってくるため、研究や治験のニーズは多い。

 デバイスの量産モデルが2021年の4〜5月頃には完成する見込みで、その後に研究を加速させていく。従来は睡眠中の装着を予定していたが、今後は要望に応じて24時間連続で計測できるタイプを考えている。ありがたいことにメディアの記事などで知り、先方からアプローチしてくれるケースがほとんど。この1年間で引き合いはぐんと増えた。

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 2021年1月には、研究開発型スタートアップの投資に強みを持つBeyond Next Venturesらから総額1億2000万円の出資を受けた。将来的な展開にも相談に応じていただき、新たなつながりが生まれるようになった。つながりを通じて医科大学などアカデミアとの共同研究により、精緻なデータを蓄積する。

 中期的な課題は、医療機器の承認に向けた動きになる。コロナ下で人の移動が制限される中で、どのようにして研究を続けていくか。その費用を捻出するのも課題と言える。我々のような事業はどうしても大がかりな研究開発費が必要になるので、公的な補助にも期待したい。