サービスの概要

コンディショニングに向けたデジタルアプリも視野に

 我々の事業の柱は、「研究」「フードテック」「ヘルスケア」と位置付けている。

 このうち起業当初から最も注力してきたのは研究。アスリートの腸内細菌の研究だ。腸内細菌のデータをもとに、周辺のデータと組み合わせながらアスリートのパフォーマンス向上、コンディショニング向上につながる研究をしている。今年からは、京セラと“におい”のセンシングについての共同研究に取り組み始めた(関連記事: 京セラと元サッカー日本代表が「腸内フローラ」でタッグ)。

 フードテックでは、4年間の研究の末に生まれたサプリメント「AuB BASE(オーブベース)」を自社ECサイトで販売している。酪酸菌をはじめとする29種類の菌を独自に配合したアスリート菌ミックスを含んでいるのが特徴だ。2020年9月には、元オリンピック選手の腸内から発見した新種のビフィズス菌「AuB-001」を発表した(関連記事:サッカー元日本代表のスタートアップ、新たなビフィズス菌を発見)。これらの菌を活用し、自社製品のラインアップを増やしていく。さらに外部への菌素材の提供も視野に入れている。

サプリメント「AuB BASE(オーブベース)」
サプリメント「AuB BASE(オーブベース)」
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 ヘルスケアに関してはこれから本格化する予定。これまでのアスリートの腸内研究から、いろいろなノウハウを蓄積してきた。その知見を生かし、一般生活者のコンディショニング向上に役立つようなサービスを構想している。まさにプロトタイプを作って実証実験に入るフェーズで、どのような形で提供するのが最適かを検証しているところだ。

 ヘルスケアサービスでは、手軽にコンディションを整えられるようなデジタルアプリも視野に入れている。“コンディショニング”というと構えてしまうかもしれないが、一般生活者にも必要なものだと考えている。

 例えば“ゾーン”に入ってすごく仕事が捗った、いろんなアイデアが湧いて出てきたといった経験は誰にでもあるだろう。その再現性を常に高めているのがアスリートであり、長年に渡ってコンディショニングを意識してきた習慣がそれを支えている。ただし、一般生活者はその方法を教えてくれる情報にたどり着けなかったり、自分にフィットする方法がわからなかったりする。そこで私たちがアプリなどによって情報を集約し、皆さんがより使いやすいものを提供していきたい。

 スタートアップなのに、いろんなことに手を出して大丈夫なのかと言われることもある。だが、これらは順を追って進めているに過ぎない。私たちが目指しているのは、モノを売ることではなく、コンディショニングに貢献する総合的なソリューションを提供すること。それが使命だと考えている。力が分散する懸念もなくはないが、そこは気合と根性で進めていくつもりだ(笑)。