在宅医療での活用に関し、データを政策立案サイドに提示

日本遠隔医療協会 特任上席研究員の長谷川高志氏

 地方の医師不足、偏在などにより在宅医療の提供が困難な地域は多い。日本遠隔医療協会 特任上席研究員の長谷川高志氏は、そうした地域でオンライン診療が在宅医療の安定的な提供に役立つことを示すことが重要だと強調した。

 具体的には、「在宅患者の重症度や地域別の在宅医療の困難状況を地図上に示すなど、在宅オンライン診療の必要度を地図上に表現することで、環境整備の必要性を訴えることができる」と長谷川氏は言う。こうした在宅医療提供の安定化に向けたデータを政策立案サイドに提示し、より適切な診療報酬のあり方や施設基準がどうあるべきかの検討材料としていくことの必要性を説いた。

岩手県立大船渡病院 統括副院長の小笠原敏浩氏

 岩手県立大船渡病院 統括副院長の小笠原敏浩氏は、遠隔妊婦管理システムについて紹介した。産婦人科領域で活用されている遠隔医療には、胎児心拍モニタリング伝送システム、救急搬送データライブ送信、先天性心疾患の遠隔診断、遠隔妊婦健診などがあるという。岩手県では「いーはとーぶ」と呼ぶ周産期情報ネットワークが構築されおり、特に最近取り組みを始めたのが妊婦の救急搬送時のデータライブ送信。「搬送用胎児心拍モニター(CTG)を試用した12症例で、予後の悪い妊婦はいなかった」(同氏)とする。


(タイトル部のImage:森田 直希)