ちょっと興味深いデータがあったのでご紹介したい。噛む力がもっとも強い県はどこか──。そんな調査をロッテが実施し昨年末に公表した。ランキングの発表はこれが初めて。噛むことは、脳を活性化するなど健康面との関係が知られている。

 順位に入る前に、噛む力は「かむりょく」と読み、ロッテの造語である。第三者機関などによって定義された力の定量的な評価ではない。同社が独自に定めた指標に基づくランキングである。

 食事でよく噛むことを意識しているかといった「意識」、噛むことの効能を具体的にいくつ知っているか、よく噛むことにつながる食材を知っているかといった「知識」、食事中に1口で何回くらい噛んでいるかといった「行動」を聞く設問を9つ用意しWebでアンケート、それをデータ化して偏差値を求め順位を決めた。全国4700人の回答を得た。

 1位は秋田県(偏差値71)、2位は福島県(同68)、3位は同率で大分県と福岡県(同65)との結果になった。秋田県と福島県は意識、知識、行動のすべての設問で平均的に上位に入った。両県とも意識が全国2位、行動が3位、そして知識が3位と6位だった。どの面でもおしなべて上位に入ったことで総合1位と2位にランクインした。なぜ、秋田と福島が上位に入ったのかについて推察レベルの同社分析はあるが、まだ精緻な分析にはいたってはいない。47位は富山県(同22)だった。

 3位の福岡県は、夕食一口あたりの咀嚼回数が全国でもっとも多く、23回だった。ちなみにガムをよく噛んでいる県(月1回以上噛む)というロッテらしい設問もあり、こちらも福岡県が1位だった。一口あたりの咀嚼回数として30回以上を推奨する専門家もいるが、1位の福岡ですら23回と、全体によく噛めているとは言い難い現状が浮かび上がる。

 また、噛むことの効果について知っている項目では多い順に、脳が活性化される、歯やあごの健全な発達につながる、唾液が分泌され口の中を洗浄・清潔に保つことができる、血糖上昇抑制や肥満防止につながる、といったものだった。ちなみに性年代別では、60代女性の噛む力がもっとも高く、40代男性がもっとも低い結果となった。

 噛むという身近な健康法について、筆者自身も、確かに日頃から強く意識しているかといえば、そうでもない。出身地である静岡県の順位は20位で偏差値53、全国の真ん中あたり。ものすごく意識高いわけでもなく、まったく関心ないわけでもない。なんとなく納得のいく結果だった。

■全国の噛む力ランキング
■全国の噛む力ランキング
(出所:ロッテ)
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(タイトル部のImage:arkgarden -stock.adobe.com)