4月1日の新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、安倍首相が全世帯に布マスクを2枚ずつ配布すると発表したことを巡り、世間がざわついている。大勢を占めるのは批判的な見方で、ネット上などではアベノミクスをもじって「アベノマスク」と揶揄する声も広がった。

 この政府の「布マスク2枚配布」方針について、筆者はここでとやかく言うつもりはない。ただ、関連して、あるYouTube動画を紹介したい(既にご存知の方もいるかもしれないが…)。それは、厚生労働省と経済産業省、消費者庁、文部科学省が共同で作成した、国民一人ひとりができる新型コロナウイルス感染症対策を主に子ども向けに紹介するというもの。経産省のホームページ上に関連リンク)が貼られ、3月24日に公開された。

 動画のタイトルは「やってみよう!新型コロナウイルス感染症対策 みんなでできること」。手洗いや普段の健康管理、部屋の換気、マスクの自作を含む咳エチケットなどを約8分間にわたって解説している。

 その最後に出てくる「かんたん!マスク作りに挑戦!」というコーナーを見て、筆者は本当にびっくりした。ハンカチとゴムさえあれば、いとも簡単に(時間にしてわずか10秒ほどで!)マスクが作れるのだ。縫うこともなければハサミの出番すらない。試しに小学校低学年と中学生の娘に動画を見せて作らせたら、あっという間の出来上がり。二人とも自分のお気に入りにハンカチで作ったこともあり、「メチャかわいい、これ」と喜んでいた。

 そこからついつい、「この動画を拡散した方が布マスク2枚配るよりよくない?」と漏らした筆者。すると中学生の娘が間髪を入れずに「いやー、無理無理」と言ってきた。

「え、なんで?」

「だって面白くないから」

 理由はこうだ。

・動画のタイトルが堅すぎて全く興味を引かない。
・サムネイル画像(閲覧ユーザーに動画の内容を伝える縮小画像。通常は動画を開かなくても中身が分かるように工夫されている)に、「マスクの作り方教えます」などの文言がないので、動画を開くまでそんな情報が含まれていることが一切不明。
・「マスク作りに挑戦!」コーナーが始まるまでに5分ほどかかり、そこまでの解説が冗長で飽きる。マスク作りコーナーまで関心を引っ張らせる工夫も見当たらない。

 YouTuber世代ならではの見方である。

 「そうやっていつもYouTubeばかり見て、勉強しなさい」と続けたくなったが、筆者にはなかった視点だったので、小言はぐっと飲み込んだ。


(タイトル部のImage:arkgarden -stock.adobe.com)