新型コロナでステイホーム生活が続いています。いったん沈静化した地方の感染者数も地域によっては大きく増加しています。一部の感染者が少ない地方では、いち早く以前のようなリアルな日常が戻りはじめていますが、東京、大阪など都市部ではそうもいきません。テレワークの活用で自宅に引きこもることが増え、これほど多くの人が一斉に長期にわたって運動不足の状態が続くことはこれまで誰も経験したことのない状況です。

 この先「100歳まで健康で幸せに生きる」100年ライフをどう実現していくかを考えたときに、こうした生活スタイルの変化とともに気になるのが「歩く」ことと健康の関係です。筆者もテレワーク中心で毎日の通勤がなくなって、歩くことや階段の上り降りが減り、運動不足を痛感しています。歩くことが体づくりにとって重要で、健康・長寿の維持に関しても大切なことは誰もが認識しています。実際にさまざまな地域で高齢者に歩くことを促して健康維持を図る試みがなされています。高齢者が身近にいる人は、「歩いているうちは大丈夫、歩かなくなると急に老いる」ということを実体験として知っています。

 令和元年の厚生労働省の『国民健康・栄養調査』では、1日の歩数は20歳以上の大人の平均で男性が6793歩、女性が5832歩となっています。長期的にはじわりと減少傾向にあります。年代別では60歳を超えると歩数は減り、70歳以上になると減少幅は大きくなります。75歳以上では平均全体のおよそ3分の2に下がり、20~64歳の平均値に比べると6割以下まで下がります。

 今後、日本全体で歩くことによる健康維持を考えれば、70歳を過ぎてからいかに歩く習慣を維持できるか、地域行政の立場で言えば、どうやって高齢者に歩いてもらうかが重要になってきます。