Beyond Healthでも何度か取り上げた経済産業省による「健康投資管理会計ガイドライン」が6月12日にいよいよ完成しました。当初、取りまとめは3月末に予定されていたものの、延びて7月ごろになりそうだったのが、結局は6月のうちに出来上がりました(関連記事123

 本ガイドラインは一口に言えば、企業の健康経営の「費用対効果」を測定する際の手引きとなるもの。管理会計の手法を用いて、企業が従業員の健康の保持・増進のためにどれだけ投資して、その効果はいかほどだったかを客観的にとらえられるようにしています。中身としては、健康投資施策の具体的な範囲のほか、どういったものが効果指標に該当するかが示されています。

 企業の健康経営の取り組みは広がりつつあるとはいえ、自社のやり方が正しいのか、本当に効果が上がっているのか、このまま続けるべきかどうかなど、悩みや不安を感じているところは少なくありません。そこで、一定の統一基準を設けて、それに則ってきっちり分析・検証してもらうことを経産省は企図したしたわけです。そして同省はこんな期待を寄せています。

 健康投資効果の可視化によって、各企業は適切な経営判断を下したり健康施策のPDCAサイクルを回したりするようになる。さらには、取り組みの成果を「非財務情報」として社外に開示できるようにもなるため、新たな取引先の拡大や投資の呼び込みにつながって企業の成長が図られる——。

 実を挙げるかどうかは、本ガイドラインを活用して実際に健康管理会計に取り組み企業が一体どれだけ出てくるかにかかっていることでしょう。個人的には興味深い内容であり、すそ野が広がることを願っていますが、どうなることやら。


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