「パブコン」という言葉をご存じだろうか? 筆者は最近初めて知ったのだが、「パブリック・コンペティション」の略で、行政機関が国民から事業プランを募って優れたものを選ぶ審査・競技会のことらしい。

 パブコンを今、ちょうど実施中なのがスポーツ庁だ。「第3回パブコン~もしもあなたがスポーツ庁長官だったら~」と銘打った企画を展開している。

 スポーツ庁は、第2期スポーツ基本計画(2017年3月24日文部科学大臣決定)において、東京五輪・パラリンピック後の2021年度末までに成人の週1回以上のスポーツ実施率を65%程度にする目標を掲げている。同計画は、スポーツ施策の指針として2012年度からスタート。第1期の計画でもスポーツ実施率の目標値を65%程度と定めていたものの、2016年度の実施率は42.5%にとどまり、2012年度の47.5 %から大きく下がってしまっていた。

 そこで第2期計画では、同じ目標値を掲げ、その達成に向けて、あらゆる方策を検討し実行するとともに、国民がスポーツに親しむ機運を醸成することに力を注ぐことにした。その一環が、このパブコン企画で、2017年度から始まった。スポーツ実施率を向上させるために、各人が長官になったつもりで、今より多くの人がスポーツを楽しめるようなアイデアを出し合う。優秀なプランは国の事業として実施を検討される。

 第1回のパブコンは一般部門と行政部門の2部門での審査だったが、第2回には新たに小学校部門が加わった。さらに第3回となる今年度は、文字ベースの事業プランの募集だけではなく、思わず体を動かしたくなる動画をYutubeで募集する動画部門も設けられた。ちなみに、この動画部門の新設にあたっては、ピコ太郎のプロデューサーとして知られる、お笑い芸人の古坂大魔王が特別審査員に任命された。

 第3回パブコンの募集受付は10月17日から始まり、締め切りは12月26日。そう今からでも案を練って応募することは十分可能だ。応募要項は、第3回パブコン専用ホームページ(https://pubcon3.mext.go.jp/)に詳細が記載されているが、最大のポイントは、みんなが体を動かしたくなり、いつのまにかスポーツが生活習慣の一部になるようなアイデアであること。既存の価値観に一切とらわれることなく、スポーツと新たな分野を融合させて、「スポーツ×グルメ」「スポーツ×美容」「スポーツ×IT」などの視点で発想する手もありだ。同ホームページには過去の受賞作品として、前回の長官賞に輝いた3作品が紹介されているので、興味があればぜひ見てみてほしい。

 前回、行政部門で長官賞を受賞したのは、筆者もよく知る経済産業省ヘルスケア産業課 の紺野春菜さんが起案した「ふとももすっきりプロジェクト」。人が足元に印があると何となく踏んでしまう習性を応用し、道路や駅などの公共交通機関、遊園地、テーマパーク、デパート、大学構内などに歩幅印を設置し、歩幅の広い歩き方を自然とできるようにするというものだ。歩幅の広い歩き方を自然と行うことによって、気づかないうちに運動をしている状態となり、ヒップ、ふともも、ふくらはぎ全体がすっきりし、効率的に美しい体となり、それによって自然と健康になることを企図している。

 実は、このプロジェクトは社会実装するところまでに至り、来月には東京でとある企画とコラボレーションして、主に若い女性を対象にしたウォーキングイベントを開催する。イベント実施までの会議や当日のイベントの模様は、Beyond Healthで紹介する予定なので、ご期待いただきたい。


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