今回が年内最後の更新となるEditor's Note。今年5月14日に始動したBeyond Healthは皆さん、いかがでしたでしょうか?

 私自身はもっぱら「庄子育子が斬る! 行政ウオッチ」という、自分の名前がついたコラムを執筆していました。たそがれ時なのか、夕日が強く差す中、岩山の上に立ちじっと前を見据える一人の剣士。タイトルの画面にはそんな画像が登場しますが、念のため、こちらあくまでイメージ画像です。著者本人ではございません(一部、「似ている」と言う方たちはいるのですが…)。

 さて、この行政ウオッチのコラムでは、厚生労働省や経済産業省関連の話題を多く取り上げてきました。私はもともと診療報酬改定や医療保険制度、医療提供体制周りの取材歴が長く、二十数年の記者生活の中、厚労省には足しげく通ってきました。一方の経産省には伺う機会がほとんどなく、きっちり取材をするようになったのは、ここ1、2年のことです。

 経産ネタを追うようになって日は浅いものの、実感させられるのが厚労省とのカラーの違い。練りに練って案を作り、政治家への根回しや利害関係者間の調整を慎重に図って、着実に歩を進めようとする厚労省。対する経産省は時に大胆なプランも含んだ政策を次から次へと打ち上げて、ある意味、スピード重視で実行へと移していく。

 厚労省は医療機関や医療従事者などに様々な規制をかける規制官庁で、それらの「生殺与奪」権をも握る。強い権限がある分、その遂行には慎重さ・緻密さが欠かせない。片や経産省は産業育成官庁。産業界が発展し経済成長につながることが省益となるため、軽やかにことを進めるのに全力を注ぐ。

 官僚の方たちも両省ではだいぶタイプが違っていて、私としては非常に興味深く感じています。

 そんな厚労省と経産省に対し、日本医師会(日医)がとる距離感もだいぶ変わってきているようです。少し前までは日医の対話の相手はもっぱら厚労省で、中でも医師の資格を持つ医系技官とばかり政策協議を進めることがほとんど。医療分野にも何かと規制緩和を目論む経産省には門戸を開かず、シャットアウトという姿勢でした。話をできない経産官僚を尻目に、厚労省の医系技官が代わりに立ち回って間を取り持ち、恩を売ろうという動きを見せたことも多々ありました。

 ところが、いまや経産官僚と日医はダイレクトに政策談義をするようになっています。その要因はいくつかあるのですが、機を見て行政ウオッチのコラムで紹介したいと思います。

 来年もBeyond Healthを何卒よろしくお願いします。


(タイトル部のImage:arkgarden -stock.adobe.com)