ある意味、肩透かしを食らったような気にさせられた。厚生労働省が3月11日に都内で開催した「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」を取材しての感想だ。

 今般の新型コロナウイルスの感染拡大への対応策として、厚労省は2月28日付で、より柔軟なオンライン診療やオンライン服薬指導の運用を認める事務連絡を発出したところ。具体的には、慢性疾患などで定期的に受診している患者については、ウイルス感染源との接触を減らす目的から、事前に診療計画が作成されていない場合でも、医師は対面診療を行わずに電話再診や情報通信機器を用いたオンライン診療により、これまでと同じ薬を処方できることとした。疾患の限定はしていない。

 併せて、処方箋についても、通常は患者や家族らが処方せん原本を薬局に持参し、対面で服薬指導を受ける必要があるものの、医療機関から薬局へのファクシミリによる処方箋の送付と薬剤師による電話や情報通信機器を使った服薬指導、薬局から自宅などへの処方薬の配送を可能とした。医療機関は処方箋の原本を保管し、後日、薬局に処方箋の現物を送付するか、患者が来院した際に手渡して薬局に持参させる(関連記事)

 この事務連絡は、あくまでかかりつけ医が慢性疾患などの定期受診者に対して処方薬や治療方針を変更しないことが前提。つまり、病状が変化しても新たな薬の追加処方は認められていない。

厚労省が3月11日に都内で開催した「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」(写真:Beyond Health)

 だが、新型コロナウイルスの感染拡大局面が続く情勢を鑑み、厚労省はさらなる対応が必要であるとして、3月11日の会議を設定したのだった。