最近注目されつつある「フェムテック(Femtech)」。Beyond Healthでも特集(関連記事:Beyond Femtech――「女性×テクノロジー」の未来)を組んでいるが、政府が6月18日に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)2021」と「成長戦略フォローアップ」には、「フェムテックの推進」という文言が初めて盛り込まれた。後者には、「特に、女性特有のライフイベントに起因する望まない離職を防ぐため、フェムテック製品・サービスの利活用を促す仕組み作りを2021年度から支援する」とも明記されている。「支援を検討する」ではなく、「支援する」のだから、仕組みづくりは既に決定事項といえる。

 フェムテックは、Female(女性)と Technology(技術)を合わせた造語で、生理や更年期など女性特有の悩みを先進的な技術で解決することを指す。

 フェムテックをめぐっては、昨年10月、自民党内に「フェムテック振興議員連盟」(会長:野田聖子会長=自民党幹事長代行)が発足。今年3月に提言をまとめ、政府に対し、フェムテック振興に向けた制度見直しや企業支援に取り組むよう求めていた。そうした動きの後押しもあってか、政府方針に反映された格好だ。

 実際、フェムテック関連製品の普及に向けては、法規制の壁などが立ちはだかる。日本では医療機器や医薬品、医薬部外品を製造販売するには、医薬品医療機器等法(薬機法)に基づき、品目ごとに厚生労働省や都道府県の承認を得る必要がある。承認基準は厳密に定められており、逸脱は許されない。そして承認された範囲に限り、効能効果を表示できる。

 例えば、薬機法上、生理処理用の紙ナプキンは医薬部外品、タンポンは医療機器の規制を受けている。許認可を受けたことによって生理に使えるという効果効能をうたえる。

 一方で、最近、生理日の新たな選択肢として、人気を集めつつある「吸収型サニタリーショーツ」は、生理用パンツとして開発されているものの、薬機法の対象外となっている「雑品」のため、「生理用」とは表記できない。そもそも法令で定める生理処理用品の基準には、「白色であり、においはほとんどなく、異物を含まない」「一般に使い捨てである」などの規定があるため、吸収型サニタリーショーツは最初から医薬部外品の申請ができない。