2020年度診療報酬改定に向け、中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)の議論が9月から第2ラウンドに突入した。改定論議がラウンドに分けて協議する方式となったのは、介護報酬との同時改定だった前回改定時から。改定前年春ごろから集中的に検討を始め、夏までの第1ラウンドでは、各検討項目の経緯や主な論点について協議。そして秋以降、年末までの第2ラウンドにおいて各検討項目の具体的な方向性を定めることになった。

 厚労省は今回もそのやり方に沿って、今年3月の中医協総会に次期改定に向けた大まかなスケジュール案(図1)を示していた。第2ラウンドを迎え、これから議論の密度はどんどん高まっていく。

図1●次期診療報酬改定に向けた主な検討スケジュール(案) (出所:「第410回中央社会保険医療協議会総会」[2019年3月6日]資料)

 もちろん、具体的にどれだけの報酬項目が見直され、どんな算定要件になるのかなどは、今後の審議の行方次第。だが来年2月上旬ごろに予定される、中医協による答申までに、診療報酬改定を巡ってどういったドラマが展開されるかを筆者は容易に予測できるし、その見立てにはほぼ完璧に近い自信がある。

 こんな風に進むこと、間違いなしだ。

 9月中は粛々と進む中医協論議。10月に入ると、国の予算の使い道などについて意見具申する財務省の財政制度等審議会・財政制度等分科会が次期診療報酬改定に対して牙をむく。事務局を務める財務省は、会議の場で、医療費の伸びと経済動向、各医療制度における保険料率の推移、診療報酬本体と賃金・物価の動向などのグラフを次々と提示。それを受け、同分科会は、診療報酬はとてもではないが引き上げる状況にはなく、引き下げが不可欠との結論になるのが常である。さらに昨今は、診療報酬や調剤報酬の具体的な中身にまで踏み込み、点数が高い一番上のランクの入院基本料や、特定の医療機関から受け付ける処方箋の割合(集中率)が高い薬局の調剤基本料などの引き下げも声高に主張しており、今回も恐らく同様の動きを見せる可能性が高い。

 すると、これに対し、中医協の診療側委員が猛然と反発。「診療報酬改定の中身を決めるのは自分たちの役割であって、『外野』がとやかく言うのは越権行為。そもそも厚労省は何をやっているんだ」と、最後はお決まりで矛先が厚労省へ向かう。そんな糾弾劇が中医協の場で行われる。