「最強官庁」として復権狙う財務省

 菅内閣が発足したのに伴い、官邸官僚も一部を除いて交代。安倍氏に重用された経産省出身の側近はいずれも官邸を去った。そして総理秘書官には再び厚労省出身者が返り咲いた。加えて、加藤勝信官房長官の秘書官にも厚労省出身者が起用された。「それがうれしくてたまらない」というのが厚労省の今の本音である。

田村氏の厚生労働大臣就任も追い風?

 さらに、省を率いる大臣の座に田村憲久氏が就いたことも、省内では明るいニュースとして受け止められている。田村氏は厚労相経験者で、社会保障や医療政策に精通している実力者、菅首相とも近い存在だからだ。

 捲土重来とばかりに、新政権下で存在感を高めようと張り切る厚労省。ただし、同じことを思う双璧をなすのは、安倍政権下ではやはり冷遇されていた財務省だろう。「最強官庁」として復権するべく、財政規律の遵守を菅首相に声高に訴えて各省への予算配分などで厳しい切り込みを行ってくる可能性も十分ある。そのメインターゲットとなるのは、30兆円もの予算を持つ厚労省であることは想像に難くない。

 果たしてどの省庁が影響力を強めるのか。それとも新政権はどの省庁にもなびかず、偏らないまま進むのか。いずれにせよ、政策は置き去りでつまらぬ縄張り争いが繰り広げられるのだけは勘弁願いたい。

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